(一社)授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)は、2021年4月からの授業目的公衆送信補償金の金額について、著作権法の手続きに従って認可申請を行っていたが、12月18日(金)に文化庁から正式に認可された。2021年度の補償金は1人あたり年60円~720円となる。
■新型コロナウイルス感染症の影響で2020年度は無償に
改正著作権法第35条には、学校その他の教育機関が授業目的公衆送信を行う場合、教育機関を設置する者は著作権者又は著作隣接権者に補償金を支払わなければならないと定められている。しかし、2020年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、2020年度に限り、緊急的かつ特例的に補償金が「無償」となっていた。
■2021年度から再び有償へ
2021年度からは、教育における著作物利用の円滑化と著作権者等の権利の保護のバランスを保つという制度の本来の趣旨に立ち返り、補償金の額を有償として認可申請を行っていたが、12月18日に文化庁から正式に認可された。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年11月2日号掲載記事
■2020年度に届出をした場合も改めて登録
今後、SARTRASでは、制度の円滑な運営や補償金の権利者への適切な分配を実施する。なお、2021年度からの補償金制度を利用する際は、2020年度に届出をされた場合も改めて登録の手続きが必要となる。手続きは2021年4月以降、協会Webサイトから行っていく。
授業目的公衆送信の回数に関わらず支払う補償金の額