旺文社 教育情報センターが、各大学の「予告」を調査しました。
「予告」とは、2020年度に行われる2021年の入試について、各大学が入試内容を予告するもの。文科省の大学入試選抜実施要項では、入試において大きな変更がある場合は原則2年程度前に予告を公表することになっていることによります。2年程度前が本年度にあたります。
国立大を中心とした傾向としては以下のとおり。
(1) 共通テストでは外検を利用
国大協の「一般選抜で外検必須」という方針にあわせ、「外検を利用する」とした大学が圧倒的に多いようです。
(2) 共通テストでは記述式を利用
国語は、マーク式の満点とは別に、成績が段階別で示されます。そのため、合否判定に利用するか否か、また、利用方法について大学は判断することになります。
ため、合否判定に利用するか否か、また、利用方法について大学は判断することになる
(3) 教科・科目の変更は現段階で少数派
調査書の利用や面接の導入などは多く見られますが、一般選抜の学力試験の変更は少ないようです。
(4) 学校推薦型、総合型を新規実施、「共テ課す」増、選抜方法は多面的に
学校推薦型選抜(現:推薦)、総合型選抜(現:AO)の導入が目立ちます。選抜方法についても、現在の「センター免除」の推薦・AO から「共通テストを課す」方式への移行や新規導入が多くなりそうです。
(5) 主体性の評価は「調査書等」が中心
調査書が中心ですが、「調査書のほか、本人記載の資料を評価」、「調査書のほか、面接を導入」などがありそうです。「調査書等」と表記している大学も多いようです。
現状をまとめると、「共通テスト外検=利用」「同記述式=利用」「主体性の評価=調査書等で行う」という大学が多いようです。国公立大学については、ある程度の足並みはそろっているようですが、今後は難関国立大、大規模私学大がどのような動きになるのか注目されます。