ロレアルグループの日本法人である日本ロレアル株式会社は、2020年 第15回「ロレアル―ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者4名を選出した。
今年度の受賞者は下記の通り。
「物質科学」分野
小野寺 桃子 東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻
グラフェンを用いたテラヘルツ発光・光検出素子の実現と素子品質の向上に貢献
藤代 有絵子 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻
電子スピン構造のトポロジー制御により、次世代の省エネルギー型磁気メモリデバイスの基盤構築に貢献
「生命科学」分野
坂上 沙央里 大阪大学大学院 医学系研究科 遺伝統計学
大規模ヒトゲノム解析により、日本人集団のゲノムの多様性を明らかにし、またヒトの健康寿命・病気リスクに関連するバイオマーカーの特定に貢献
高垣 菜式 甲南大学大学院 自然科学研究科
温度を感じる新たな受容体を発見し、生物の温度感知メカニズムの解明に貢献
ロレアルグループはフランス人化学者シュエレールにより1909年に創立されて以来、科学に基づく製品研究・開発を事業の中核に据えてきた。この理念に基づき、“世界は科学を必要としており、科学は助成を必要としている”という信念のもと、世界規模で女性科学者を支援している。1988年に科学の発展に寄与した優れ板女性科学者を顕彰する「ロレアル―ユネスコ女性科学賞」を創設、世界五大陸から5名の女性科学者を選出している。日本からの歴代受賞者数は6名。
「日本奨励賞」は日本ロレアル株式会社が、日本ユネスコ国内委員会との協力のもと、2005年に創設されたもので、博士後期課程に在籍または、博士後期課程に進学予定の若手女性科学者が国内の研究・教育機関で研究を継続できるよう奨励し、助成している。生命科学、物質科学の分野からそれぞれ原則1年2名、計4名を選考している。歴代の受賞者は受賞以降、研究と並行して国内外で研究を継続し、結婚・出産、次世代の育成など多様なキャリアを切り拓いて活躍している。