日本漢字能力検定協会より、スマホ向け学習アプリ「漢検とニュース」 がリリースされました。
このアプリは、京都大学との研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」のもとで開発されたもので、最新ニュースで漢字学習をすることができ、無料で利用することができます。
研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」の目的は、以下のとおりでした。
「漢検」受験者は、年間約200万人、累計約4,000万人となっており、設問1問に対し数万を超える解答データを保有しているものの、これまで受検者の解答データを充分に分析するには至りませんでした。
日本漢字能力検定協会には、こうした解答データをはじめ、検定やその他の学習支援活動を通じて蓄積されたノウハウや材料が多くあります。協会には、それらを分析し学習材料を提供することで、学習者や学習指導者をはじめ広く社会一般に対しての有益な情報として還元したいという思いがありました。
京都大学には、自然言語処理研究の伝統と言語処理ツールの公開等の実績があります。
このたびの研究の中では、協会の保有する出題ノウハウや採点結果等を、人工知能(AI)やその他の技術により解析をしました。協会の提供する膨大なデータをもとに、京都大学の大規模コーパス・解析システムを合わせて活用することで、語彙の難易度や関連度の指標化、誤答の分類、学習者レベルに応じた妥当性の高い学習指針の提供を目指していたのでした。
こうしたことにより、漢字検定の受検者だけではなく、漢字・日本語学習者の学習意欲を喚起し、語彙や漢字能力獲得の機会を最大化することを、このたびの研究の目的としていました。