文部科学省「学びの保障・充実のための学習者用デジタル教科書実証事業」がスタートした。全国の小中学校約4割・1377自治体で学習者用デジタル教科書の活用が始まっている。文科省によると、5月時点の集計では、小学校約7900校、中学校約4300校、計約1万2200校が本事業等により、学習者用デジタル教科書を1教科もしくはそれ以上活用している。
小学校算数3割、中学校英語3割
<小学校>小学校では算数が32%と最も多く活用。次いで社会(17%)、国語(15%)、理科(11%)、英語(10%)の導入が多い。
書写、地図、生活、音楽、図画工作、家庭、保健、道徳はそれぞれ2~4%。
<中学校>中学校では英語が30%と最も多く、次いで数学(25%)、理科(23%)、国語(12%)、地理(7%)、公民(7%)、道徳(5%)と続く。
書写、歴史、地図、音楽、器楽、美術、保健体育、技術、家庭はそれぞれ0・5~3%。
なお学年毎に複数教科実施している学校があり重複して計上しているため、割合の合計が100%を超える
■5月27に開催された第11回デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議では、本事業に関して委員から「学校では、1人1台端末活用と学習者用デジタル教科書活用のための準備を同時に行っている。多くの学校が1教科程度の利用だが、学校でアカウント管理を行っていることもあり、準備は大変。令和6年度の本格導入検討に向け、供給や導入のルール化、シングルサインオンの標準化等は優先的に討議したい」、「管理負担考慮した設計や運用が必要」、「本事業ではデジタル教材とセットでの導入が必須。デジタル教科書のみの効果についても検証する必要があるのでは」などの指摘があった。
詳細は教育家庭新聞 教育マルチメディア号 6月7日号に掲載予定