デジタル庁は、GIGAスクール構想第2期(2024年度~28年度)を見据えた学習者用コンピュータ1人1台端末の整備・更新のため4月18・19日、「GIGAスクール 自治体ピッチ」第2弾をオンラインと現地集合のハイブリッドで開催した。
参加対象は教育委員会。主催者であるデジタル庁の村上敬亮統括官は「想像力が働くほどDXのメリットが見えるようになる。国際的にも国境を超えた成績証明が課題になっている。どう基盤を整理するか、そのためにどんな道具があるのか。それを1700以上の自治体がバラバラに考える必要はないのではないか。市町村が『活用』に注力できるように都道府県の調達レベルを上げる2日間になれば」あいさつした。
初日は、文部科学省初等中等教育局学校情報基盤・教材課長に4月1日から就任した寺島史朗課長が「GIGAスクール構想」について講演。前任が学力調査室長でありOECDのPISA調査についても担当した。
「PISAでは義務教育段階の15歳が実生活で直面する課題にどの程度対応できるのかを測定する。2022年調査はCBT調査になって3回目であり、すべて端末で回答。表計算ソフトも利用するためPCを活用しなければ計測することができない。同時に本調査は日本においては中学校でGIGAスクール構想による端末を使い始めた世代である。その結果、日本は全分野でトップレベルとなったことから、GIGAスクール構想の方向性は間違っていなかったことが明らかになった。
一方で質問紙調査によると日本の子供たちは『ネットワーク速度が遅い』『授業でのデジタル活用が少ない』という回答が多く、課題が浮き彫りになった。日本のGIGAスクール構想をもう1段階レベルアップするため2023年度及び24年度を集中推進期間と位置付けている。ネットワークアセスメントは必ず行ってほしい。ボトルネックを明らかにしなければネットワーク環境改善は進まず、端末活用に支障が出る」と話した。
続いて3OS事業者は各OSの特徴を説明。堀田龍也教授(東京学芸大学学長特別補佐)が特別講演を行った。
2日目は25社がGIGA端末基本パッケージを中心にプレゼンテーション。2日間のピッチの様子は5月連休明けを目途に動画で公開される。
なお、この日リアルタイムで紹介されなかった基本パッケージ及び応用パッケージ、クラウドツール以外の各種デジタルツールに関して50社56提案の動画がデジタル庁「教育DXサービスマップ」に公開済だ。
デジタル庁の久芳全晴氏は「都道府県としての共同調達が初めての自治体を想定してOS及び端末それぞれの紹介に焦点を当てた」と話した。