ICTを使った「児童生徒1人ひとりの学習の深度に応じた学習支援」は小学校で23・7㌽、中学校25・3㌽伸びた。「問題発見・解決能力(学習の基盤となる資質・能力)の育成」について特に中学校で30・3㌽と伸びが大きく、7割弱の学校がICTを使って取り組んでいる。
放課後及び家庭での学習状況も調査。デジタルドリルの活用があるものの、全体として活用状況は控えめである。
■情報技術支援員も配置増
学校における情報通信技術支援員の配置状況も調査。小中学校共に「複数の学校を巡回する情報通信技術支援員の配置」が約6割程度に伸びた(前回調査34~35%)。
「学校にも教育委員会等にも情報通信技術支援員は配置されていない」学校は、小学校では13%、中学校では15%と前回調査の半数以下になった。
■情報モラル教育
情報モラル教育は、小学校では「総合的な学習の時間」「特別活動」「道徳」で実施。社会、国語、生活、理科等で実施している学校もある。中学校では「技術・家庭」「特別活動」「総合的な学習の時間」で主に実施。社会、国語、理科、外国語、保健体育等でも実施している学校がある。
会議では委員から、今後は「協働学習の質」に着目した調査も必要であるという意見が出た。
■調査対象
調査対象は無作為抽出した800市区町村教育委員会と小学校1531校、中学校971校の教育委員会(教育長・指導主事等)と学校長。前年度より2021年度の回答率が向上しており、最も向上したのは中学校長で17・2㌽増(38・4→55・6%)。
■研究代表者=藤原文雄初等中等教育研究部長
■研究期間=令和元年度~令和4年度
■フェロー=堀田龍也(東北大学大学院情報科学研究科教授)・益川弘如(聖心女子大学教授)