文部科学省が、高等教育機関における教育・研究改革の一体的推進を図るための政策「柴山イニシアティブ」を公表しました。
今後、より一層少子高齢化やグローバル化が進展する社会において、Society5.0に向けた人材育成やイノベーション創出の基盤となる大学改革は急務。国の責任において、意欲ある若者の高等教育機関への進学機会を確保するとともに、高等教育・研究機関の取組・成果に応じた手厚い支援と厳格な評価を徹底することにより、「教育」「研究」「ガバナンス」改革を加速化させます。
低所得者の家庭の子供たちは高等教育機関への進学率が低いこと、最終学歴によって平均賃金に差があるのが課題。低所得者世帯の学生への経済的支援の充実のために、授業料等減免、給付型奨学金の大幅拡充として、通常国会に「大学等における修学の支援に関する法律案」を提出します。
予測不可能な時代において、変化に合わせて社会を積極的に支え、改善していく人材の育成が急務。学修者本意の教育へ転換し、学修成果の見える化が必要であり、多様な教育研究を展開することが必要です。大学教育の質保証・向上のため、教育の質の保証と情報公表、多様で柔軟な教育体制の構築、多様な学生の受け入れ促進を行います。
大学等を中心としたイノベーションの好循環ができるよう、大学・国立研究開発法人の研究力向上のため、研究人材、研究資金、研究環境の改革を行います。
日本の研究力の現状は諸外国と比べ相対的に低下。研究力の向上のため、世界をリードする質の高い研究人材と流動性の確保、研究者の継続的な挑戦を支援する研究資金の改革、研究生生産性を向上させるための研究環境の実現のため、経営基盤強化・連携統合の促進や財政支援のメリハリ化を通じて教育研究基盤を強化します。
世界を牽引するトップ大学群と地域や専門分野をリードする大学群を形成するとともに、最前線で活躍する研究者、次代を担う学生の活躍を促進します。
高等教育・研究改革イニシアティブ(柴山イニシアティブ) | 文部科学省