文部科学省が、『近年の災害から学ぶ避難所となる学校施設について~バリアフリー化の取組事例集~』を公表しました。
平成28年4月に発生した熊本地震においては、多くの学校施設が地域の避難所として大きな役割を果たしたところですが、避難所となった学校施設において、段差が解消されていないため高齢者や障害者等の出入りに支障をきたしたりするなど、多くの課題が生じました。
そこで文部科学省では、避難所となる学校施設のバリアフリー化に関する学校設置者の理解や取組を促進するため、今般、近年の災害で避難所となった学校施設で聞かれた避難者の声や、避難所となる学校施設のバリアフリー化の重要事項などを事例集として取りまとめました。
学校施設を避難所として利用する際、特に重要となるポイントは、「屋内運動場と校舎における使いやすいトイレの設置」「屋内運動場と外部の移動の円滑化」「校舎と外部校舎内の移動の円滑化」「敷地内通度の移動の円滑化」「バリアフリー情報の見える化」となります。
事例集では、バリアフリー化されていない事例とバリアフリー化されている事例を並べて掲載。比較しながら見ることができるのでわかりやすいです。
足腰の弱い高齢者や車いす使用者が困った声として、使いやすいトイレが設置されていなかったことや、移動経路上に段差があり移動するときに苦労したことなど、よかった点として、多機能トイレが整備されていたことや、スロープが設置されていて円滑に施設が利用できたことなど、バリアフリーに関し、避難者の声から参考になることはたくさんあります。これらを参考に一刻も早くバリアフリー化の推進が進むことが望まれます。