株式会社みのりの森は「発達障害の高校2年生の講演会」を10月31日(土)13時30分から開催する。当日はディスレクシア(読み書き障害)の学校でのタブレット活用について語り、リアルとオンラインの申し込みを受け付けている。
■高校2年生の足立さんが講演
講師を務める高校2年生の足立侑享咲(ユウサク)さんは、2019年から大学受験に向けて、みのりの森の学習支援「学び屋ろすい」で学んでいる。新型コロナウイルス感染症をきっかけに、授業はオンラインで進めるようになったが、オンラインの方が彼にとっては学びやすいと感じている。
■学校での合理的配慮を求めて
足立さんが自分の障害に気づいたのは小学4年生の時。5年生の時に発達検査を申し込み、6 年生になってから検査を受けて発達障害限極性学習症(SLD)の「ディスレクシア」と診断された。5 年生の頃から学校での合理的配慮を求めながら、今後はPCの活用が必須となるためプログラミングを本格的に開始。そして、中学受験をして中高一貫校へ進学した。
■1人だけタブレットを使う抵抗感に打ち勝つ
足立さんは読み書きに困難があるため、ICT 活用が必須な状態にある。「1人だけタブレットを使う」ことへの抵抗感が学校内でのタブレット使用を阻み、学業不信を招いた。やがて、その抵抗感に打ち勝って ICT を活用していくようになった。
■教員と協議を重ねながら前進
小学 4 年生の頃は「前例がないから配慮はできない」と言われたが、障害の診断を受け、自己受容、自己理解、周囲の理解を進めていくことで多くの配慮を得ることができた。まだ配慮は十分ではないが、足立さんは学校の教員と協議を重ねながら前進している。
■多くの人に役立つ情報を発信
足立さんの今の目標は、大学で工学と情報学を学ぶこと。この講演会は、大学受験に向けての活動の一環として企画。多くの人に講演を通じて役立つ情報を発信できるとだと確信している。
<今後の展望>
タブレット活用において、未だに解決できていない問題の1つが「数学の数式が書き込みにくい」点。その課題解決のために、足立さんはプログラミングを用いてソフト開発を計画している。そのソフトでは、手書きでタブレットに書き込んだ文字を自動認識し、フォントに変換してくれる。理数系高校生も使いやすい仕様で開発する。2021年3月ごろには試作品を完成し、検証を行う予定。
<講演者紹介>
足立侑享咲さん 高校2年生
発達障害 限局性学習症当事者
小学 4 年生の時に障害に気づき、6 年生の時に診断が出る。ディスレクシア(読み書き障害)のため、学校では合理的配慮を得てタブレット活用をしている。
2019 年 DO-IT JAPAN スカラー
みのりの森の隔週支援「学び屋ろすい」の生徒
<講演会 概要>
日時:10月31日(土)13時半~17時(開場13時)
場所:みのりの森事務所 2F(15 名まで)&YouTube 動画 LIVE 配信
〒604-8485京都府京都市中京区西ノ京平町 29 番地
料金:2000 円(配信の人は事前振込)
申込方法:メールinfo@minorinomori.co.jp
振込確認後、配信 URL をメールで送信
URL:https://www.decoboco.work/event/20201003/
<プログラム>
13 時~ 会場オープン
13 時 30 分~ 足立さんの紹介
13 時 40 分~ 講演会
15 時 00 分~ 質疑応答
15 時 30 分~ 相談会(LIVEの人はYouTubeへコメント)
17 時 終了