文部科学省は、2020年より開始される大学入学共通テストの枠組みで行う民間の英語資格・検定試験について受験ニーズを把握するため、全国の高等学校に対してアンケート調査を実施しました。
対象となる資格・検定試験は下記の通りです。
▼ケンブリッジ英語検定
▼TOERLLiBTテスト
▼IELTS
▼TOEIC(R) Listening&Reading TestおよびTOEIC(R) Speaking&Writing Tests
▼GTEC
▼TEAP
▼TEAP CBT
▼実用英語技能検定(英検)
主な調査項目は、2020年度における高校3年生が、当該年度の4月から12月に受験することが見込まれる試験の予想受験者数、2020年度における高校1〜3年生が、大学入学者選抜に用いるための受験を除いて、高校の授業や自己学習のために受験が見込まれる試験の予想受験者数、都道府県別試験実施会場・機器貸与の可否について、各校から都道府県庁所在地までの所要時間・移動経費の目安について、といった内容です。
調査対象は中等教育学校を含む、全国の国公私立高等学校で、平成30年5月21日から平成30年9月14日までを調査期間とし、4724校から回答がありました。結果について、2020年度の高校3年生における予想受験者数を各月毎にまとめた数字が公表されています。これによると、合計受験者数はのべ約123万人、最も受験者数が多いのは6月で約41万人、次いで10月の約22万人となっています。これは生徒1人に付き最大2回受験することを想定した人数となっています。
各試験実施主体には、予想受験者数のうち自社分と、実施会場、機器貸与の可否、移動経費の目安などの結果が提供されます。これに基づき、受験生の受験機会の確保、利便性の向上や経済的負担の軽減を図るため、各試験実施主体に対して、実施会場の追加や検定料の低減を求めていくということです。
英語資格・検定試験の検定料はその実施主体や実施形態によって差はありますが、決して安いものではありません。本試験の他に追加として受験するものと考えると、受験生を持つ家庭にとっては純粋に負担増となりますし、立地によっては受験するために交通費がかさむことも予想できます。居住地による格差や経済的負担が少なくなるよう、実施までに努力してもらいたいですね。