2020年の小学校でのプログラミング教育必修化が迫る中、プログラミング教育への注目が集まっています。そんな中、「第3回全国小中学生プログラミング大会」において、10月21日の最終審査会・表彰式でグランプリ・準グランプリをはじめとする授賞作品全10作を発表しました。グランプリは中学三年生、三橋優希さんの「つながる。」が受賞しました。
「つながる。」は、タイルをクリックして回転させ、人と人が白い線によってつながるゲームです。大会テーマ「こんなせかいがあったらいいな」に対して、制作者の三橋さんは「みんながつながることのできる温かいせかいがあったらいいな」という思いで制作したそうです。画面の配色やメニューなど充分な理由付けと配慮が行われており、パズルゲームとして完成度が高い作品です。
準グランプリには小学4年生の越智晃瑛さんの「点字メーカー Ver1.03」、中学3年生の真家彩人さんの「Magical Guitar 〜あなたも今からギタリスト〜」が選ばれました。「点字メーカー Ver1.03」は、リストバンドを前後・左右に傾けるなどの動作で文字を入力して、点字を作ることができる作品です。「ふりふりウォッチ」で入力された文字は、無線で「点字変換ボックス」に送られて表示されるので、点字表を調べることなく、効率的に点字を作ることができます。
「Magic Guitar」は「誰もがギターを演奏できる」世界を実現するために制作されました。自作のギター型の入力装置と、PCで動作する自動伴奏ソフトが連動します。左手をネックに当て、下にスライドすると音が高くなり、上にスライドすると音が低くなります。ネックには鉛筆で線が塗られており、そこに電圧をかけて、アルミホイルで押さえた部分による抵抗値の違いを利用して、押さえた場所を検知する仕組みです。
どれもプログラミングの技術と、「こうなったらいいな」「これができたらいいな」という夢を、テクノロジーを使って実現しようとしている作品です。これからはじまるプログラミング教育でも、「こんなものを作ってみたい」「こんなことを実現させてみたい」といった、子どもたちの「できるかもしれない」という心を育てていってほしいですね。