中村学園 三陽中学校・高等学校は、2016年から1人1台のiPadの導入を進めており、このiPadを管理するためにモバイル管理ツール「CLOMO MDM」を活用している。10月29日にオンラインで開催された「第4回CLOMOユーザーミーティング」で梶原美隆校長がCLOMO導入のメリットなどを語った。
■CLOMO MDMの様々な活用事例を紹介
「CLOMO MDM」を提供しているアイキューブドシステムズは、第4回ユーザーミーティング」で「CLOMO MDM」の様々な活用事例などを共有している。これまで同セミナーは会場で開催していたが、今年度はコロナウイルス感染症の影響からオンラインで開催された。
■1人1台のLTE版のiPadを整備
三陽中学校・高等学校は福岡県にある中高一貫の男子校。特色ある学校づくりに力を注ぎ、ICT教育の先進校でもある。生徒数は高等学校405名、中学校77名。2016年から1人1台のiPadの導入を進め、現在では生徒全員に1人1台のLTE版のiPadが整備されている。
■生徒のiPad管理にCLOMO MDMを導入
校内ではWiFiを利用できる教室を15教室程度設置。WiFiを利用できない教室でもLTEによりインターネットを利用できる。
家庭での学習は、WiFiが使える生徒は、WiFiを利用して課題に取り組むが、WiFiを利用できない生徒はLTEを利用して課題を提出する。この生徒のiPadを管理するためにCLOMO MDM(以下CLOMO)を導入した。
■アプリの使用時間などを制限
CLOMOのワークスマート機能を活用し、生徒の端末のアプリを使える時間を制限している。使用制限を無くすと深夜にゲームをする生徒もいるので、午前0時から午前5時はほぼすべてのアプリが非表示となるよう設定している。
■アプリ内の課金をCLOMOで禁止する
インターネットの制限に関しては、ホワイトリストとブラックリストのプロファイルをMacで作成し、CLOMOを通して生徒に適用している。また、CLOMOだけでも制限をかけることが可能なため、アップルストアの利用やアプリ内の課金は、生徒のiPadからは行えないように制限をかけている。
■学校が勧めるアプリをダウンロード
三陽中学校・高等学校でCLOMOを最も活用しているのが、アプリの配信やアップデート。CLOMO MDM Agentアプリを利用して、生徒は学習に必要なアプリをダウンロードし、アップデートを行っている。なお、ダウンロードするアプリは学校が推薦するアプリしか、利用できないように設定。アップルストアは使えないようにしているため、生徒はCLOMOを通じて学校が勧めるアプリをダウンロードして使用している。
■生徒全員のiPadを一括して管理
CLOMO導入の利点は、管理画面から生徒全員のiPadを一括して管理できること。設定の状況やiPadの使用状況が一目で分かる。また、動画ばかり見ている生徒は動画サイトへのアクセスを禁止するなど、生徒個別に制限をかけることも可能。
■パスコードの再設定が容易
生徒がiPadを紛失した際は、CLOMOで位置情報を確認できるのも大きな利点。必要なアプリのみを、CLOMO MDM Agentを使って生徒に提供し、アップロードすることも可能。また、生徒はパスコードを間違えたり、指紋認証ができなくなるケースも多い。その際にはパスコードを設定し直すことが容易なのもCLOMOの利点だ。
<CLOMO MDM 概要>
CLOMO MDMは1つの管理画面で生徒のPCを一括で管理できるツール。利用状況の確認や機能の設定はリモートで行うことができる。CLOMO MDMを利用するのに特別な知識や複雑な操作は不要。シンプルな操作性のため、日々の運用も負担にならない。授業中は学習に無関係なアプリの利用を制限できるため、授業に集中できる環境づくりが実現する。CLOMO MDMは教育関係者に向けて年額定価から40%オフのアカデミックライセンスを用意している。
WebセミナーではCLOMOの住宅会社やタクシー会社での導入事例が紹介された
■社員のiPadにアプリを一括でインストール
住宅の企画・販売会社のイトーピアホームは、社員のiPadに他社のMDMを使用していたが、iOSのバージョンUPに伴い、使用できなくなったためCLOMO MDMを導入。これによりiOSのバージョンが常に最新に保たれるようになった。それまで1台ずつ行っていたアプリのインストールもCLOMOを導入したことにより一括で行えるようになった。また、iPadにはCLOMOのアプリが入っており、会社で許可されたアプリのみアップデートが行える。iPad紛失時にはロックをかけるだけでなく、連絡先をiPadに表示するなど紛失時の対応が柔軟なことも魅力だった。
■業務時間に不要なアプリは利用を制御
みんなのタクシー株式会社は、東京や名古屋を中心に約5000台の乗務員タブレットにCLOMOを導入。乗務員タブレットはメーターや決済端末、後部座席の広告とも連携している。ドライバーが乗車中にYouTubeなどを見ることがないよう、業務時間に不要なアプリの利用を制御できる。また、全国を走り回っているタクシーのタブレットを遠隔から制御することができる。乗務員タブレットには、ドライバーズアプリや決済アプリが入っているが、タクシーの事業者ごとにアプリやアップデートの管理が可能。SIMやBluetoothも備えており、遠隔からSIMの制御やBluetoothの管理も行える。
<株式会社アイキューブドシステムズ 代表取締役社長CEO 佐々木勉>
新型コロナウイルス感染症は、大きな変化をもたらし、これからも大きな変化が予想されますが、この変化に適応するだけでなく、より良い未来を見出していける機会になればと思います。CLOMOという製品を通じて、働き方改革やプライバシーの尊重など、皆様に安心して活用していただけるよう進めてまいります。