精密測定工具の製造・販売を行う新潟精機株式会社は、新潟県三条市の小中学校ならびに特別支援学級に「快段目盛」計1200本を7月28日に寄贈した。当日は三条市立一ノ木戸小学校で贈呈式が行われ、新潟精機の五十嵐利行社長から三条市の國定勇人市長に目録が手渡された。また、5・6年特別支援学級 スマイル6組の児童5名は、定規を使った測り方を学び、フェイスシールドづくりの製図に挑戦する「定規を活用した授業」に取り組んだ。
今回、寄贈されたのは高齢作業員のために開発した、一目で分かり、読み違えにくい「段差型目盛」を採用した定規。発達障害の子供の多くは集中力が欠如していることが多く、細かい作業は難しいとされるが、「快段目盛」定規を使用することで、正しく測ることができる。目盛を読みやすくすることで、少しでも疲労軽減に役立てたいという思いが込められている。
授業では、内山純一教諭が実際に定規を使いながら線の引き方を児童たちに教えた。その後、フェイスシールドのサンプルを測り、製図に挑戦した。児童からは「うまくはかれた」「またやってみたい」という声が上がった。内山教諭は「自分で測って自分でつくる事の経験が子供たちの自信につながると思うので、これから積極的に定規を使ってくれるだろう。後日フェイスシールドを完成させて子供たちの成果として渡したい」と語った。