文部科学省では、「次世代のライフプランニング教育推進事業」のために、企画提案書を広く公募しています。この事業は、高校生・大学生の若者が各人の能力や適性、学びや職業、ライフイベント(結婚、出産、育児等)を総合的に考え、主体的に将来を選択する能力・態度を身につける教育機会を充実するため、学校現場等において活用できる教育プログラムの開発・試行を行うものです。
事業の背景として、従来のような教育・仕事・老後という単線型の人生から、退職後に再び教育を受けて複数のキャリアを経験するなど、複線型のライフスタイルへ移行する人が多数になると予想されていることがあります。「女性活躍加速のための重点方針2018」では学校等に対し、固定的な性別役割分担等にとらわれない進路や職業の選択、それを実現させる教材などの基盤整備を充実させる必要があると指摘されています。
高校生向けプログラムについては、都道府県教育委員会を中心とした実行委員会を組織し、教育モデルプログラムを開発します。既存のキャリア教育とも連携を図りつつ、総合的な学習の時間、家庭科、特別活動等において活用することを想定しています。夏季集中講座や授業以外のプログラムも認められますが、学校が負担なく活用できることが望ましいとしています。
大学生向けプログラムは、大学等が中心となって同様に実行委員会を組織し、教育モデルプログラムを開発します。大学の教養課程(教養・専門科目等)もしくは教育過程外(公開講座等)で展開することを想定しています。開発にあたっては、プログラム案を大学において試行し、講座受講前後の学生の変容に関する調査分析等を行い、その効果や課題について実行委員会において検証します。これには男女学生対象、自校に限らず複数校において行うことが望ましいとしています。
性別や年齢等による進路やライフスタイルの選択は、現代であっても長年の刷り込みや地域性などによって、個人の特性や希望が反映されないことがあります。学校で教育プログラムとして行うことにより生徒のみならず、教職員や保護者にも意識改革が広がる可能性があるのではないでしょうか。
[公募]次世代のライフプランニング教育推進事業」(ライフプランニング教育プログラム開発) | 文部科学省