文部科学省では、新学習指導要領の実施を見据え「2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」を取りまとめるとともに、当該整備方針を踏まえ『教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)』を策定し公開しました。
新学習指導要領においては、情報活用能力が、言語能力、問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、「各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」ことが明記されるとともに、小学校においては、プログラミング教育が必修化されるなど、今後の学習活動において、積極的にICTを活用することが想定されています。そこで、2018年度以降の学校のICT環境整備について、整備方針を取りまとめ、それを踏まえながら,ICT環境整備の加速化を目指しています。
<2018年度以降の学校におけるICT環境の整備方針で目標とされている水準>
・学習者用コンピュータ3クラスに1クラス分程度整備
・指導者用コンピュータ授業を担任する教師1人1台
・大型提示装置・実物投影機100%整備、各普通教室1台、特別教室用として6台(実物投影機は、整備実態を踏まえ、小学校及び特別支援学校に整備)
・超高速インターネット及び無線LAN 100%整備
・統合型校務支援システム100%整備
・ICT支援員4校に1人配置
・上記のほか、学習用ツール、予備用学習者用コンピュータ、充電保管庫、学習用サーバ、校務用サーバー、校務用コンピュータやセキュリティに関するソフトウェアについても整備
必要な経費については、2018~2022年度まで単年度1,805億円の地方財政措置を講じることとされています。
実態調査によると、地方公共団体間のICT環境整備状況には格差があり、このことは、児童生徒の学習環境の格差につながる恐れがあるようです。全ての地方公共団体において、ICT環境整備の底上げが進むことが望まれます。