国立教育政策研究所が、小学校における「特別活動」について、教師向けのリーフレットを作成しました。
特別活動は、集団や社会の形成者としての見方・考え方を働かせながら、児童がよりよい自分や学級・学校生活、人間関係をつくる実践的な活動を通して、共生社会で生きる力を獲得することができる教育活動です。
新学習指導要領において、特別活動は「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」という三つの視点を手掛かりとしながら目標や内容が整理されました。それに伴い、特別活動における「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善が求められています。
リーフレットでは、新学習指導要領に準拠して、学級活動、児童会活動、クラブ活動及び学校行事の各内容について、学習過程や指導のポイント等を事例とともに紹介。イラストを活用し、学習過程や指導のポイント等を視覚的に理解しやすいように解説しています。
例えば、児童会の活動は、学校の全児童が主体的に参加できるようすることが大切であり、代表委員会を中心にして、主として高学年の児童が計画や運営を行います。異年齢集団の活動や学校行事への協力を積極的に行うことで、児童が自ら学校生活を豊かにすることができるとしています。
学校行事は、仲間と一緒に感動した本物の体験が学校生活を豊かにし、また、児童が所属感や連帯感を実感することも、共生社会の担い手を育てることにつながるとしています。
学級活動の指導においては、掲示物をはじめとして教室環境を工夫することが児童への意欲付けに効果的です。教室内の様々な掲示物と関連させた事前・事後指導を行うことで、児童が自主的・実践的に生活向上に取り組んだり、主体的に自分の生活改善に努めたりするなど、実践への意欲が高まります。
リーフレットは全国の教育委員会及び小学校に配付し、特別活動の推進・充実を図ります。なお、研究所ウェブサイトでも公開されています。
