グリー株式会社と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC:ジェイ・スパーク)プログラムにおいて、重力をはじめとした月面環境を学ぶことができる、子ども向け仮想現実(VR)教育サービスに関する新事業の創出を目指してきました。
J-SPARCにおいては、「月面スポーツVRハッカソン」や「月面キッズキャンプ」、「エミフルスペースアドベンチャー」等のイベントを開催していきました。総計約2万人の来場者に「ありえなLAB」を提供し、さまざまなフィードバックを得ています。J-SPARCの共創活動は2019年をもって事業性の目途を得て完了しました。
この度グリーは、J-SPARCの成果を活用し、宇宙を題材にした子ども向けVR体感サイエンスツアー「ありえなLAB」を商品パッケージ化し、レンタルでの提供を開始します。「ありえなLAB」は、グリーのVRにおける最新の制作技術や事業化のノウハウと、JAXAの月周回衛星「かぐや」で取得した月の科学探査データや、宇宙科学及び宇宙教育の専門的知見を組み合わせることで実現した、楽しみながら学べる共同制作コンテンツです。
VR空間内の月面をバギーで運転できる「VR月面レース」では、タイヤによる走行スピードの違いを体感することで、月面の砂「レゴリス」の特徴を学習することができます。フリースローのゲーム「VR月面バスケ」では、月で者を投げると地球と比べてどのくらいの高さで落ちてくるかを体験できます。「VR月面スキージャンプ」では、地球と比べジャンプのスピードや飛距離がどのように変わるかを体感することができます。そして「VR月ロケットツアー」では、宇宙に向かうジェット機に乗り込んで、月と身近な物の大きさを比べることで月の大きさを体感することができます。
JAXAは、J-SPARCの共創活動を通して、科学探査データを活用したVR分野における新たな発想の宇宙事業の創出得、科学探査データのビジネス面での新たな利用開拓、そしてVR技術を用いた新たなアプローチによる宇宙教育の点において、民間事業者による事業化に繋げることができました。今回得られた知見を今後の取り組みに活用し、科学探査データを活用した宇宙関連事業及び宇宙教育のさらなる拡大を目指します。
どのコンテンツも、子どもたちが何度でも繰り返し体験したくなりそうです。子どもを対象にした地域や商業施設でのイベント、学校での特別授業、大学祭などで活用してみてはいかがでしょう。大人も宇宙へ憧れていた気持ちを思いだして、やってみたくなるかもしれませんね。
ありえなLAB!