国立大学協会が、国立大学の入学選抜に係る試験問題および解答例等の公表の取扱いに関する方針を公表しました。
国立大学は、「国立大学の入試情報開示に関する基本的な考え方」のもとに、それぞれアドミッションポリシーに基づき、様々な入試情報の取扱いを判断してきました。しかし、2017年度の入学者選抜において出題・採点等のミスが判明して以降、各大学はミスの発生防止や、万が一出題・採点等のミスがあった場合においても受験者への影響が大きくならないようさ早期に発見することを目指した対応が求められています。
2019年は「国立大学の入試情報開示に関する基本的な考え方」を維持しつつ、試験問題および解答例等の公表の取扱いについては、次の方針を定めました。
試験問題は、自主的・積極的に公表することが望ましく、国立大学として公正な入学選抜を実施する観点から公表することを原則とします。
正解や解答例については、当該年度及び次年度以降受験者が学習上参考にできるようにするために、また公正な入学者選抜を求める社会の要請に応えるためにも、公表することを原則とします。なお、一義的な解答が示せない記述式の問題等については、原則として出題の意図または複数のもしくは標準的な解答例等を公表します。
公表は、仮に出題・採点等のミスがあった場合においても受験者が不利益を被ることを防止する観点から、試験実施後速やかに公表します。なお、公表方法は、ホームページ掲載や窓口配布等、可能な限り広く一般に供することができる方法により、各大学が適切に公表します。
文部科学省も「平成31年度大学入学者選抜実施要綱」においてもこのような項目を追加し、全大学へ再発防止策の徹底を周知しています。