困りごとを抱える子供の日常生活や社会活動を支援するアプリ「アシストガイド」が10月27日に提供を開始した。子供はアプリに登録された情報を確認することで、自ら行動しやすくなる。
■「やること」と「やりかた」を簡単に視覚化
ソフトバンクの「アシストガイド」は、保護者や支援者がアプリを活用して、「やること」と「やりかた」を簡単に視覚的に作成することができるため、保護者や支援者の負担を低減。きめ細やかな支援が可能となる。
■1人ではできなかったことができるように
困りごとを抱える子供は、それぞれ異なる症状を抱えており、ICTによる支援により、日常生活におけるさまざまな不都合を改善できる場合が多い。特に「やること」と「やりかた」を視覚的に分かりやすく提示すれば、1人ではできなかったことができるようになる可能性がある。
■香川大学との共同研究でも効果を確認
2020 年9月から10月にかけて実施した香川大学との共同研究では、事前の実証実験でも期待通りの効果が得られたことを確認した。「アシストガイド」の提供を通して、困りごとを抱える子供が本来の能力を発揮できる社会が目指される。
<アシストガイド 概要>
主な機能
利用方法:「アシストガイド」アプリをダウンロードすることで利用できる。申し込みは不要。
利用料金:無料
対応機種:iOS 12 以上の iPhone と iPad、Android™ 9.0 以上のスマートフォンとタブレット
<香川大学との共同研究で寄せられた利用者の声>
【子供】
・次にすることが分かりやすいので助かります。初めての場所でも確認してポストに手紙を入れるお手伝いができました。
・持ち物ボタンでチェックすると、忘れ物をせずに授業へ行くことができました。
・終わった内容と次の内容が区別されていて、分かりやすいです。
【保護者】
・完了した予定をさかのぼって見ることができるので振り返りができて、会話の話題になるのも良いと思います。
・いろいろな使い方を試して、子供ができることを増やしていけば、将来の生活に役立つと感じました。子供がこのアプリを使って達成できたときの表情が良かったです。
・子供の希望に応じて項目を追加できるので、子供ごとに異なるニーズに合わせることができます。
・できたことが二重三重に積み重なり、子供は達成感を味わうことができていました。
【支援者(学校の教員など)】
・カレンダーでの振り返りや、先の予定が確認できることで、コミュニケーションの話題を共有でき話が弾みます。保護者とも確認でき、共通理解を図ることができるのも良いと思います。
・子どもごとの予定表を作成でき、楽しく確認することができました。
・入力が分かりやすく、簡単に手順表を作ることができました。活動が終わった後に、できたことが表示されるので、使っている子供も達成感があるようでした。