千葉県野田市役所は台風などの災害時対策として、情報共有ツール「BCPortal」と、緊急連絡ツール「エマージェンシーコール」を導入。2019年の台風19号の経験から職員の安否・参集のほかに 避難所で稼働する職員との情報共有が重要と実感し導入を決定した。
■台風19号では職員の参集に課題が見られた
2019年10月の台風19号は野田市においても、およそ60戸の家屋に被害が発生するなど大きな被害を受けた。従来、職員の参集や状況把握は電話連絡等により各部署で行っていたため、各部署からの報告による状況把握に時間が掛かり、人員の配置に苦心する結果となった。災害対応ではいち早く職員の参集状況を把握し、的確に現場で対応できる人員を配置することが重要として、情報管理や安否確認システムの導入に踏み切った。
■「BCPortal」と「エマージェンシーコール」の同時導入で活用の幅が広がる
インフォコム株式会社の「BCPortal」導入により避難所の情報収集や集計が行えるようになるが、併せて同社の「エマージェンシーコール」を導入することで、避難所同士で情報を共有し、誰でも投稿できることが分かった。そこで野田市役所ではBCPortalとエマージェンシーコールを同じタイミングで導入した。
■BCPortalを閲覧しながらエマージェンシーコールで安否を回答
エマージェンシーコールとBCPortalはIDやパスワードが連携しており、BCPortalの閲覧から直接エマージェンシーコールで安否回答ができるなど、セキュリティ性を担保しつつ有事の際に利便性が高い機能が実装されている。
<情報管理ポータルシステム「BCPortal」概要>
「BCProtal」は、災害・事件・事故などが発生し混乱する中で、効率的に現地の情報収集を実施。関係者間の情報共有とコミュニケーションを進めていくための情報管理ポータルシステム。東日本大震災での利用者の声をもとに必要な機能を実現し、熊本地震でその有用性が実証された。
<緊急連絡/安否確認システム「エマージェンシーコール」概要>
1995年に発生した阪神淡路大震災をきっかけに誕生した緊急連絡/安否確認システム「エマージェンシーコール」は安否回答率・連絡内容の確認率100%達成にこだわった安否確認システム。過去の震災においても安定稼働を続け「もっとも信頼できる安否確認システム」と評価されている。