慶應義塾中等部では、英語学習AIロボットMusio(ミュージオ)を導入し、英語の授業での活用を開始します。Musioとは、小さなぬいぐるみ位のサイズです。丸っこくて太っちょな二頭身の身体、小さな耳、長い手、短い足と、独特だけどかわいらしい見た目のロボットです。
Musioのいちばんの特長は、英会話の相手になってくれるということです。英語で話しかけると、言葉の意味を理解して、自分の言葉で話すことができます。また感情を表情にしながら会話してくれるので、人間に近い会話の練習になります。会話の内容が事前にプログラムされているのではなく、AIが学習していくことで無限の会話ができるのです。
英会話の初心者でも大丈夫、会話が少し難しいと感じたらEasyモードを選ぶことができます。言いたいことが英語でどう言うのか分からない、言われた単語の意味が分からない、そんな時Musioに尋ねれば、日本語を英語に、英語を日本語にして教えてくれます。学校では専用教材を使用し、レベルや目的に合わせた英語学習ができる「チューターモード」を利用することで、頼もしい先生になってくれます。
そして「アカデミーモード」が新しく追加されました。アカデミーモードでは単語・パターン・会話の反復練習が可能になり、各校の学習カリキュラムに合わせたコンテンツ制作や会話練習も可能です。生徒に身につけてほしい単語や語句、表現をMusioに設定することができます。また、学習履歴を活用して、Musioと生徒の発話記録を管理者画面で確認できます。
慶應義塾中等部では、長期休暇を利用してのイギリスやアメリカでの海外研修プログラム、また1年間にわたる派遣留学制度を実施しています。これらに向けて、新しいチャットモードのトピック会話を出発前の英会話ツールだけでなく、帰国後の英会話能力の維持にも利活用する計画を立てています。
英語の読み書きではなく聞く・話す能力を向上させるためには、日常的に英語を使った会話をすることが最良の方法でしょう。可愛くて話しかけやすいMusioが学校にいることで、学習するという意識を持たないで、英語のスキルアップにつながりそうですね。