ウェザーニューズは、この夏の電力需給ひっ迫の懸念を受けて、効果的な節電に利用するため、天気アプリ「ウェザーニュース」(iOS版、Android版)で『電力需給予報』を緊急公開した。
■国内の全電力エリアの「電力ひっ迫度」を予報
『電力需給予報』では、ウェザーニューズ社のエナジーフォーキャストセンターによる独自の電力需要予測と、電力会社から発表される電力の供給力のデータをもとに、国内の全電力エリア(計10エリア)ごとの「電力ひっ迫度(電力使用率)」を予報する。ユーザーが居住している電力エリアのひっ迫度合いが時系列で確認できるため、電力需給が特に厳しい時間帯がわかり、節電の際の参考にすることができる。
■電力使用率が高いほどひっ迫した状態に
電力使用率(需要/供給力)が高いほど、電力の予備率が小さく電力需給がひっ迫した状態となる。電力需給のバランスが崩れると電力の安定供給ができなくなり、最悪の場合は大規模停電に繋がる。電力会社はそれを防ぐために計画停電などを行うこともある。
■最新の電力データと気象データを独自のAIモデルに取り込む
電力需要予測は、長年電気事業者向けにサービスを提供してきたウェザーニューズ社のデータ分析技術や需要予測の知見を活用。電力会社が保有する電力消費実績データと同社の気象データを過去数年分学習させて構築した、電力需要予測に特化した独自のAIモデルに、最新の電力データと気象データを30分毎に取り込むことで電力需要を算出する。
■ユーザーからの報告を活用して精度を高める
さらに、電力の消費量は人の体感に大きく左右されるため、「ウェザーニュース」アプリのユーザーから寄せられる1日約18万通の天気や体感の報告を活用することで、予測の精度を高めている。
■熱中症予防に注意しながら予報を節電に役立てて
政府は節電を呼びかけているが、今年は平年よりも暑い夏が予想される。「電力需給予報は誰でも無料で使うことができるので、適切な冷房の使用など熱中症予防は十分にしながら、予報を無理のない節電に役立ててほしい」とウェザーニューズ社は述べている。