文部科学省が、児童生徒が放射線に関する科学的な知識を身に付け、理解を深めることができるようになることを目的に作成した『放射線副読本』を、このたび改訂しました。小学生版「小学生のための放射線副読本 ~放射線について学ぼう~」、中高生版「中学生・高校生のための放射線副読本 ~放射線について考えよう~」です。
現行の放射線副読本は作成から4年が経過し、当時から状況が変化していることから、内容や構成の見直し等について検討を進めてきました。改訂した放射線副読本の冊子は、全国の小学校、中学校、高等学校等において活用できるよう、順次配布していきます。
改訂は、平成29年12月にとりまとめられた「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」(原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォース)を踏まえています。
改訂のポイントとしては、放射線に関する科学的な知識を理解した上で、原発事故の状況や復興に向けた取組を学ぶ観点から、第1章で放射線に関する科学的な知識に関する内容、第2章で原発事故や復興に向けた取組等を扱うという章立ての見直しを行いました。
そして、避難児童生徒に対するいじめを防止する内容を抜本的に拡充。復興が進んでいる一方で避難児童生徒に対するいじめが課題となっていることを踏まえ、いじめは決して許されないことについて強く言及しています。
復興に向けた歩みが着実に前進していることも追記。震災から7年が経過し、住民の帰還や避難指示の一部解除、学校の再開など、復興が着実に前進している様子を紹介しています。
正しい知識をもって、放射線のあり方について考えられるといいですね。