教育委員会主体で動画コンテンツを作成・配信している教育委員会が増えている。この場合、教科書の「引用」の範囲を超える著作物の活用は、著作権者の許諾を得る必要がある。
文部科学省は5月8日付けで「新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校教育のための教材や学習動画の作成・活用に当たっての留意事項について」事務連絡を発出した。
4月 28 日から施行された「著作権法の一部を改正する法律」(平成 30 年法律第 30 号)による「授業目的公衆送信補償金制度」では、教科書及び教科書に掲載された個々の著作物の利用について、教員が学習動画を作成して域児童生徒に配信することが例外として認められている。
教育委員会が主体となり教材や学習動画を作成して域内の児童生徒に配信する場合は、当該制度の対象外で、関係の著作権等管理事業者等への問い合わせが必要だ。
なお、教科書及び教科書に掲載された個々の著作物の利用について、利用主体が教育委員会となること以外は授業目的公衆送信補償金制度の要件(※)を満たす利用を行う場合、著作権者において、格別の配慮が行われている場合がある。