日本財団が、不登校傾向にある子供の実態調査を実施。不登校の子供の実態を把握するために、文部科学省が定義する不登校児童生徒に加え、学校に馴染んでいないと思われる子供たちの実態について、12歳~15歳合計6,500人を対象にインターネットで調査しました。
調査結果より、「年間30日以上欠席の不登校である中学生」は約10万人、「不登校傾向にあると思われる中学生」は全中学生の10.2%の約33万人に上ることがわかりました。
「年間30日以上欠席の不登校である中学生」は、文部科学省が定義する不登校。「不登校傾向にあると思われる中学生」とは、「学校に行っていな状態が一定期間ある子供」「保健室などの教室外登校」「部分登校」「授業不参加型の仮面登校」「授業参加型の仮面登校」です。
中学校に行きたくない理由としては、「疲れる」「朝、起きられない」などの身体的症状以外の要因では、「テストを受けたくない」「授業がよくわからない・ついていけない「良い成績がとれない」」といった学業に関する理由が上位に。なお、不登校傾向にある子供の親は「(自分の子供は)学習面や運動面、行動面において何かしら困難がある」と思っている比率が高いこともわかりました。そして、「離婚歴あり」と「親自身も不登校経験あり」は不登校または不登校傾向にある子どもの親に多くみらます。
不登校の子どもが学びたいと思う環境は、「自分の好きなことを突き詰めることができる」場所、「自分の学習ペースにあった手助けがある」場所、「常に新しいことが学べる」場所など。顕在化していない「学校に馴染んでいない子供」が多くいることをふまえ、その子供たちが求める環境を考慮した教育施策が必要です。