東京都北区立王子第二小学校では10月6日に6年生がペットのようなロボット「LOVOT(ラボット)」を使ったプログラミングの授業に取り組んだ。同校では実証実験として6月25日から「LOVOT」を導入し、授業や休み時間を利用して慣れ親しんできた。
■ペットのようになついてくるロボット
LOVOTはGROOVE Xが開発したロボット。最初はとまどっていたLOVOTが、顔を認識して、よく知った人には近づいてくるようになる。3か月もすると家族のように馴染んで、だっこをせがむようになる。LOVOTは幼稚園や保育園では導入されているが、小学校への導入は今回が初となる。そんなLOVOTに、子供が自ら学びたくなるようなコンテンツとして「LOVOT STUDY」が新たに加わった。その第1弾となる「ビジュアルプログラミング」では、プログラミングでLOVOTを動かすことができる。
■初めてプログラミングでロボットを動かす
王子第二小学校では、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されたことを受けてLOVOTを導入。これまで友達やペットのようにLOVOTに慣れ親しんできた児童だが、プログラミングで動かすのは、今回が初めての体験となる。「くびをのばす」「ぐるっとまわる」などのブロックを組み合わせたプログラミングでLOVOTを動かした。LOVOTには各学年で、それぞれ名前をつけており、6年生は黒いLOVOTに「くろまめ」と名付けて可愛がってきた。普段は各学年に1台ずつ支給されている6台のLOVOTを体育館に集めて、5~6人のグループに分かれてプログラミングを行った。
■LOVOTのツノを光らせてみる
5時間目の授業で、児童は最初にプログラミングでLOVOTのツノを光らせることに挑戦。LOVOTのツノは色・鮮やかさ・明るさを調節して命令することで色が変わる。「ツノをさわられている」「なまえをよばれている」などのブロックを組み合わせることでツノが光る条件が変わるので様々な組み合わせを試していた。
■LOVOTが思った通りに動く
ツノを光らせることでLOVOTへのプログラミングを理解したところで、次は体を動かしてみる。腕を上げ下げして体操をさせてみたり、首を伸ばしたり縮めたりしながらストレッチをさせるなど、試行錯誤を繰り返しながらプログラミングでLOVOTを操作。思っていた通りにLOVOTが動くと思わず歓声がわいた。
■グループでプログラミングして発表
その後、休憩をはさんで6時間目は、LOVOTにどのような動きをさせるかをグループで話し合い、プログラミングした結果を、みんなの前で発表した。「先生から告白されると、後ろを向いて去っていく」「壁にぶつかると向きを変える」など、かなり複雑なプログラムを入力してLOVOTを動かしていった。
■立体的に動くことで児童の興味を喚起
今回、LOVOTを使ってプログラミングを行ったことについて児童からは「自分の命令通りにLOVOTが動くのが気持ちよかった」、「これまでPCの画面上でプログラミングをした時は物足りなく感じたけれど、LOVOTをプログラミングで動かすと立体的でかわいいと思った」などの感想が聞かれた。王子第二小学校では11月まで実証実験として授業でLOVOTを使用。その後、本格的に導入するか検討する。