武蔵野大学のデータサイエンス学部データサイエンス学科の学生が、Slackと連動した検温・体調管理アプリ「cd ../」を開発した。学生や教員のヘルスログ管理の負担軽減が期待される。
■毎日の体温測定を煩わしく感じた学生がアプリを開発
データサイエンス学科では入構時の検温チェックに加え、体温測定や教員への検温結果の提出が対面授業参加の条件となっている。そのため、毎日体温を測定し、紙やスプレッドシートに記録していくことを煩わしく感じたデータサイエンス学科2年生が、検温・体調管理を手軽にできるアプリを開発した。
■Slackと連動したアプリ
今回、開発されたアプリは、データサイエンス学部で導入されているSlack連動型検温・体調管理(ヘルスログ)アプリ。同学科2年の宮村京佑さんと稲荷太良さんが対面授業で義務付けられている検温記録を煩わしく感じ、アプリを自主的に開発。同学部のメインコミュニケーションツールであるSlack内で完結できるようアプリ機能を活用している。
■健康検察票が教員のSlackに通知される
学生は毎朝届く検温を促すメッセージに従い、体温・体調情報を入力。入力された学生のヘルスデータはPDF化され「健康観察票」として、授業日に教員のSlackへ通知される。また事前に受講学生と教員を紐づけているため、教員側で改めて対象の学生を抽出する必要がなく、スムーズに確認することができる。
■日常に戻りたいという願いをこめて命名
アプリ名は「cd ../」(読み方:シーディー)。Unixのコマンドコード・cd (change directory)に由来しており、オンキャンパスで学修できる日常に戻りたいという願いを込めて命名された。
<ヘルスログ登録方法>
①Slackに検温の通知が届く(毎朝6時)
②体温・体調を記録する
③記録完了通知が届く
※登録済みヘルスログの確認も可能
<開発者のコメント>
宮村 京佑さん
一部対面授業の再開を受け、キャンパスでの日常を取り戻す手助けをするアプリとして開発を始めました。特に検温記録機能はすぐに実装したく、SlackやZoom、GitHubにて連絡と課題共有を行いながら稲荷君とオンラインにて共同で開発を進めました。今後も協力してアップデートを行っていきます。
稲荷 太良さん
毎日の検温忘れを防止し、安全に対面授業を行うサポートをしたいという主旨でこのアプリの開発に取り組みました。対面授業参加には直近2週間分の検温結果が必要なため、すぐにでも体温の登録を開始できるよう最短で開発を進めました。また、検温したデータを直接先生が取得できる環境を用意することで事務的な処理を効率化しています。