株式会社NTTドコモと慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室、文学部心理学研究室、東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センターは、スマートフォンの日常的な使い方から持ち主の集中力を推定できる技術を開発しました。
スマートフォン上の加速などのセンサーデータ、位置情報データ、アプリの利用履歴データなど、スマートフォンの日常的な使い方から得られるデータから、人の行動やスマートフォンの使い方を約250種類の特徴量として数値化します。その上でAIが特徴量から持ち主の集中力を推定します。例えば、集中力が低下しているときは、傾向として持ち主の身体の動きが多くなったり、普段よりもスマートフォンの画面を見る回数が増加したりしやすく、こういった行動の変化を観察することで集中力を推定することができます。
この技術により、トラックやバスの運転手の前日までのスマートフォンの使い方から、当日の集中力が低下する可能性が高いことが分かった場合、運転手自信が適切に休憩をとることで業務パフォーマンスの向上に努めることができます。また、企業が働き方改革を推進する一環として、就業者が自身の集中力を可視化し理解することで、働く一人一人の意識改革や非効率な勤務状況の見直しへの活用が期待できます。
さらに今後、適度なストレスは集中力を高める効果があることが知られているため、2018年3月に開発したストレス推定技術と組み合わせ、ストレスと集中力の状態から、人にかかるストレスが適切なものなのか否かを読み解くことが出来る技術の開発を目指すということです。
勉強も、集中しているときとそうでないときには効率が全く違います。自分の集中の状況が分かれば、適切な休憩を取って効率よく勉強を進めることができそうですね。