シンポジウム「探究的な学びをどう実現するか?-新しい時代の授業環境・教科書・指導法とは-」が、2021年1月10日(日)・11日(月祝)にオンラインで開催される。ウィズコロナ時代に「探究的な学習」の重要性が増す中、ICT時代ならではの探究的な学びの可能性について話し合われる。
■2日間にわたりオンラインシンポジウムを開催
NPO法人理科カリキュラムを考える会は、冬季シンポジウム(第22回全国大会)として、シンポジウム「探究的な学びをどう実現するか?–新しい時代の授業環境・教科書・指導法とは–」を開催。2021年1月10日と11日の2日間、Zoomを利用したオンラインシンポジウムという形で行われる。
■1人1台のPC配備を完了した小金井市が経緯を語る
初日は、滝川洋二理事長のICTを活用した討論による概念獲得についての講演から始まり、市立小・中学校に1人1台のPC配備を完了した小金井市の大熊雅士教育長が、その経緯と将来像を語る。
■学習者の興味を惹くためのポイントを紹介
そして、全国の若者に人気のYouTube動画「まてりある‘s eye」を制作する物質・材料研究機構(NIMS)の小林隆司広報室長が、学習者の興味を惹くためのポイントを実例を交えて紹介。最後に、ICT時代ならではの探究的な学びの可能性について、参加者とディスカッションする時間が設けられる。
■学習指導要領や教科書がどのように変わっていくのか
2日目は小中高を見通した教科書づくりの研究を続けているグループによる研究報告と、参加者や理科教材会社による「新しい時代の授業づくりのための教材や実践の紹介が行われる。学習指導要領や教科書がどのように変わっていくのかという話題を深く掘り下げる。
■新しい時代に対応した教科書の編集方針を教科書会社の編集担当が語る
滝川理事長が教員の数や学校の設備といった教育条件についての現状と問題点を紹介した後、国立教育政策研究所の野内頼一教育課程調査官より、新学習指導要領のポイントと、その先の展望が語られる。その後、2021年度から中学校で使用が始まる新しい時代に対応する教科書が、どのような方針のもとで作られたのかを、各社の編集担当者から聞く。
■OECDの教育・スキル局長の特別講演が決定
また、経済協力開発機構(OECD)の教育・スキル局長であるアンドレアス・シュライヒャー氏による特別講演として、「これから求められる教育」「学ぶべき国や地域の取り組み」「日本の教育が目指す方向性」などが語られる。
<シンポジウム概要>
日 時:2020年1月10日(日)13:00〜18:00・11日(月祝) 12:00〜20:00
主 催:NPO 法人理科カリキュラムを考える会
会 場:Zoomを利用したオンラインシンポジウム
対 象:小・中・高・大の理科教育関係者、教育ジャーナリスト、一般
定 員:200 名(先着順)
参加費:一般3000円 会員2000円 学生1000円
申込み:以下のWEBサイト から申し込む
協 賛:㈱アルファ企画、㈱新興出版社啓林館、㈱第一学習社、㈱Libry
<スケジュール>
1月10日(日)13:00〜18:00
13:00 講演「ICTを活用した討論によりいかに概念を獲得するか」
滝川洋二(NPO法人理科カリキュラムを考える会理事長)
14:15 講演「探究的な学びに挑戦するためのGIGAスクール構想in小金井市(仮)」
大熊雅士氏(小金井市教育長)
15:30 講演「日本一のサイエンスYouTubeチャンネルはなぜ成功したのか?(仮)」
小林隆司氏(物質・材料研究機構広報室長)
16:45 ディスカッション「ICT時代の探究的な学びとは?」
1月11日(月祝)12:00〜20:00
12:00 話題「今こそ理科に少人数学級を」滝川洋二(本会理事長)
12:25 講演「新学習指導要領と新しい時代の学校教育」
野内頼一氏(国立教育政策研究所教育課程調査官)
13:35 報告「新しい中学理科の教科書-何が変わったのか?」各教科書会社編集担当者
15:45 報告「小中高を見通した教科書づくり」小中高理科カリキュラム研究会
16:55 報告「新しい時代の授業づくり(教材・実践の紹介)」
参加者・理科教材会社(募集中)
18:00 講演「日本の教育はどこへ向かうべきか?―PISA2018と世界の事例から言えること(仮)」
アンドレアス・シュライヒャー(経済協力開発機構(OECD)教育・スキル局長)
19:30 ディスカッション「新しい時代の学校・授業とは?」