シナノケンシ(長野県上田市)は5月7日、紙の教科書・教材を読むことに困難のある子ども達を支援する学校・教育機関向けに、アプリケーションソフト「いーリーダー」Windows用を発売した。
総務省の2016年度情報通信利用促進支援事業費補助金(デジタル・ディバイド解消に向けた技術等研究開発)の助成を受け、長野県教育委員会など各教育委員会・学校等と実証研究を進め、開発した。2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)を受け、公的機関の合理的配慮の提供義務に備えた基礎的環境整備のために求められる教材として、読むことに困難のある子ども達を支援する特別支援教育向けアプリ。
マルチメディアDAISY(デイジー)で製作。ハイライトごとに停止し、連続再生では読んでいる箇所の把握が難しい場合や、自主学習や音読学習で子ども自身のペースで読みやすい「ステップ再生」、拡大や縮小表示をした時に、文字の表示が画面サイズに収まるように自動的に改行するなど、個々の子供が読みやすい設定(背景や文字の色、音声のスピード、文字サイズ、縦横書きなど)の調整、教科や学年で並べることができ、アイコン表示され、状況に応じた本を選びやすい「本だな」などを搭載。既発売のiPad版よりさらにタッチ操作しやすいインターフェースをWindows 環境で実現した。
税込価格は学校ライセンス版が1万9440円、ダウンロード版が3000円。問い合わせは電話・0268(41)1814または同社ホームページ。