オンライン日本語教育プラットフォーム「Saola」を提供する株式会社Saolaは、日本語教育を必要としている外国人に向け、NPO法人との協働を通じて日本語の教育機会を提供。サービスを導入したNPO法人カタリバとNPO法人プラス・エデュケートのインタビューを公開した。
■授業運営に欠かせない学習者情報を一元管理
「学習者情報」「学習計画」「出欠情報」「解答/採点」「成績」「学習者のモチベーション」などの、授業運営に欠かせないデータは多くの場合、異なるサービスや紙面で管理・蓄積されており、データの確認や利活用には多大なコストがかかる。Saolaでは、これらの情報を一元管理することで、2~3クリックで欲しい情報にアクセスできるようになり、管理者の負担を大幅に軽減する。
■対面授業とオンライン授業を組み合わせた授業が可能に
Saolaには、授業計画の作成→授業→課題作成や採点→学習者の進捗確認といった対面の授業を行う上で欠かせない機能がすべて揃っている。そのため、対面授業とオンライン授業を組み合わせた授業設計や、フルオンラインでの授業を組成することが可能となる。
■10歳から高校生に日本語指導を実施
今回のサービスの提供により、10歳から高校生までの幅広い人に向け、日本語指導や就労支援を行い、就労実績などが出てくる。なお、Saolaが認定NPO法人へのサービス導入は初めてのこととなる。
【認定特定非営利活動法人カタリバ】
URL:https://www.katariba.or.jp/
◆導入の背景
外国ルーツの高校生という支援対象者の居住地は広範囲に点在するため、学校内支援と放課後学習を両立するためには、時間/地理的制限を超える支援が必須となっていました。同時にコロナの影響で授業オンライン化の必要もありました。
◆活用方法
活用方法は3点あります。1つ目は学習支援です。学習者が学習の目標を立て、計画し、レッスンを組んで利用しています。2つ目は、幅広い悩み相談で活用しています。不安を聞いたり、「誰かと話したい」と思っている人とのコミュニケーションツールとして活用しています。3つ目はテスト段階ですが、外国ルーツの高校生向けに、イベント企画型のプログラムを外部講師と集まって行っています。これにより、生徒と講師の出会いの場をオンラインで提供しています。
◆導入の効果
導入の効果は、生徒が自分自身でこの先の学習計画を俯瞰的に捉えられるようになった点です。Saolaは生徒のレッスン受講履歴や個人で行った記録が残るので、「前回こうだったので、次回これに取り組もう」など、生徒自身が全体を俯瞰して捉えることができるようになりました。また、それぞれの生徒がそれぞれのペースで学習計画を組む中で、以前は講師も生徒の状況を混同してしまうケースがありましたが、Saolaではバラバラの学習者情報を一括管理し、情報が明確になっているため、実施者としてもよかったと感じています。
詳細:
【認定特定非営利活動法人プラス・エデュケート】
URL:https://www.plus-educate.org/
◆導入の背景
新型コロナウィルス感染拡大の影響に伴い、愛知県内では休校要請が出て、学習が途絶えてしまうおそれがありました。そこで、オンライン指導を検討せざるをえませんでした。また、オンライン指導をすることで、今まで50人の子どもしか教えられなかったのが500人になり、5000人になり、その子どもたちが私たちの教育を受けてハッピーになるのなら、新しい指導方法も取り入れてみようと思っていた背景もあります。
◆活用方法
週2回、45分の授業を2コマ行うクラスが4クラスで、受講者は10歳以上という条件をつけています。オンラインでの指導は初めてだったことと、90分間、画面越しの授業に集中できるかが心配だったからです。今回導入してみて、10歳以上であれば、十分可能だとわかりました。今のところ、子どもたちはちゃんと宿題をやってくれていますし、反転授業も予定通り進めることができています。
◆導入の効果
家庭学習の有無を明確にし、生徒へのより細やかな指導が可能になりました。これにより、生徒も先生も場所や時間の制限がなくなり、柔軟な授業を行うことができるようになりました。また、出欠席が一目で管理でき、欠席者へのフォローもしやすくなりました。
詳細:
株式会社Saola