横浜市教育委員会は9月4日、「横浜市におけるGIGAスクール構想」を策定してWebに公開した。今年度中に小中学校及び特別支援学校小・中学部に1人1台のPC環境を整備。小学校及び特別支援学校小・中学部はiPad、中学校及び高等学校はChromebook。なお高等学校及び特別支援学校高等部についてはBYODを前提とするが、用意できない生徒のために貸し出しも検討。
■校内LANも整備
校内LANの整備を進めるとともに教育用ネットワークも高速化。充電保管庫や家庭貸し出し用モバイルルータも用意する。
■PCの選定
屋外での使いやすさ、家庭に持ち帰った際の接続のしやすさ、サポート機能等を検討し、小学校及び特別支援学校小・中学部はiPad、中学校及び高等学校はChromebookを整備する。
■1人1アカウントを試行
アカウントの配付、基本となるクラウドサービスの選定、研究・ 研修、支援体制の充実、情報モラル等のルールづくり等を進め、活用できる環境を整備。
一部の学校で活用している「G Suite for Education」や授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」の活用状況を考慮し、現時点では1つに限定せず、場面に応じて使い分け、検証。事例を収集。
■Web会議も可能に
2020年6月から、「WEB 会議システム(Zoom)」と「学校 YouTube チャンネル」の活用を可能にした。
■クラウド活用
「学びの改革」・「心と身体のケア」・「学校と 家庭との連絡調整」の3つの視点で活用。次に取り組むと共にクラウドサービスの利用や管理の在り方について検討を進める。
■小学校・中学校
▼「今日の心と体の健康チェック」・「(仮称)一行日記」等の試行・実施
▼心の状況セルフチェック(心と体の健康アンケート)
▼相談履歴等の蓄積
▼「いじめアンケート(簡易版)」の実施
▼教育相談の申込
▼ 横浜プログラム「学校生活についてのアンケート」の効果的な活用
▼既存のデジタル教材やクラウドサービスを活用した授業実践 (指導者用デジタル教科書等)
▼ 整備される端末やクラウドサービス等を活用した授業実践
▼ 進展する技術を活用した授業実践 (「長期入院時等の学習支援」や「海外の学校等との交流」等)
▼特別支援教室実践推進校における ICT 機器を活用した教育の充実
▼「校内における不登校児童生徒への支援」の推進
▼「(仮称)@ホームスタディ事業」の実施
▼ 家庭訪問による学習支援等事業
▼「ハートフルスペース」・「ハートフルルーム」等での不登校等児童生徒に対す る支援の充実
▼一人ひとりに合わせたアクセシビリティの確保
▼ 個別支援学級における ICT 機器を活用した教育の充実
▼通級指導教室におけるネットワーク環境等の整備
▼ 児童生徒への指導・支援における ICT 活用
▼ 保護者連携への ICT の活用
▼ 在籍校支援への ICT の活用
▼端末を使用したテストや調査等の検討
■高等学校
▼WEB 会議システム「Zoom」活用の推進
入院時学習支援の遠隔教育の検討
▼「ICT 支援員」の派遣
▼ ICT を活用した学習等の充実に向けた環境整備
▼児童生徒の状況に応じた ICT を活用した授業・合理的配慮に関する準備
▼ クラウド上の蓄積データを指導・支援へ活用する研究
▼ ICT を活用した学校・家庭での教育・支援環境の構築
▼ ICT を活用した市全体の教育・支援環境の構築
■休校期間の取組
就学援助世帯等対象家庭のうちインターネット環境がない家庭に対して、緊急時にモバイル Wi-Fi ルータを貸与できるよう、8月までに小・中学校、特別支援学校(小・中学部)に合計 4,000 台を整備。6月末以降、教職員に対して、「Zoom」、「ロイロノート」、「YouTube」 に関する研修を実施している。