文部科学省が産学官連携活動に関する大学の取組を企業に対して紹介するため、一般社団法人日本経済団体連合会及び経済産業省とともに、『産学官共同研究におけるマッチング促進のための大学ファクトブック』を改訂・公表しました。
大学ごとに産学官連携本部機能や、特許出願・活用実績、産学官連携取り組み状況等を掲載しています。
近年、第5期科学技術基本計画において提唱されたSociety 5.0の実現に向けて、産業構造が資本集約型から知識集約型に大きく変化しようとしている中、産学官連携の拡大によるオープンイノベーションを加速させていくことが必要不可欠となっています。こうしたことから、政府としては、「未来投資戦略2017」において2025年度までに大学等に対する企業の投資額を3倍増とする目標を示しています。さらに、同戦略において、ファクトブックを毎年見直し・公表することとしています。
このような一連の動きを受けて、文部科学省としては、民間投資3倍増に向けた取組に資するものとして、オープンイノベーションを推進する上で、企業が大学に対する理解を深め、共同研究のマッチングの促進を図るべく、大学の産学官連携活動の状況を企業にわかりやすく紹介するために、昨年度策定したファクトブックの内容を充実させ改訂しました。
ファクトブックでは、大学の産学官連携活動に関する公開情報を基に、以下のとおり、「産学官連携活動の取組方針及び今後重点化したい事項」や「本格的な共同研究に向けた取組」、「大学の得意分野とその具体例」等の企業からのニーズの大きい情報を掲載。大学は、「大学等における産学連携等の実施状況調査」の機関別調査結果において、特許出願・活用実績のある大学、および、「地方産学官連携に関する実態調査」において、産学官連携本部等の窓口情報に回答のある大学です。
本格的な産学連携の実現に向けて、ファクトブックの活用が期待されます。