文部科学省が、「高大接続改革」に関する各取組内容等について寄せられた質問等に対する回答をQ&A形式でまとめて掲載したものを公表しました。
グローバル化の進展や人工知能技術をはじめとする技術革新などに伴い、社会構造も急速に、かつ大きく変革しており、予見の困難な時代の中で新たな価値を創造していく力を育てることが必要です。「高大接続改革」とは、このような背景の下、『学力の3要素』(1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力、3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)を育成・評価することが重要であり、義務教育段階から一貫した理念の下、「学力の3要素」を高校教育で確実に育成し、大学教育で更なる伸長を図るため、それをつなぐ大学入学者選抜においても、多面的・総合的に評価するという一体的な改革のことです。
今までの「高大接続改革」の検討の経緯としては、教育再生実行会議第四次提言(平成25年10月)、中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について~すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるため~」(平成26年12月)、高大接続システム改革会議「最終報告」(平成28年3月)等の提言を踏まえ、高校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的な改革の取組が進められています。平成29年7月には、新テスト等に関する実施方針等(「高校生のための学びの基礎診断」実施方針、「大学入学共通テスト」実施方針)の策定、「平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告」を決定し、これらの方針に沿った具体的方策の検討を進めています。
平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しについて、よく質問される、知りたい内容が掲載されています。また、あわせて各大学で進められている教育内容等の改革についての現状や国の政策も掲載されています。
大学進学率の上昇や、高等学校における教育内容の多様化の一方で、社会人学生や留学生の増加も見込まれるなど、学生の興味・関心や履修歴といった大学生の質が様々な面において多様になってきています。また、他方で、大学には、時代の変化や社会の要請に適切に対応した教育研究活動を行うことが求められるようにもなっています。こうした中、各大学においては、教育の質の確保・向上のための様々な取組が進められています。「高大接続改革」は、これから先に大学入学をめざす学生にとって重要なことなので、その改革内容をしっかり把握していくことが求められます。