AIDEM人と仕事研究所では、「子供のキャリア観と親の働く姿に関する調査(高校1-3年生編)」というアンケート調査を行い、その結果を公表しました。これによると、働く父親・母親の姿を見たことがある子どもは、将来の夢を持ちやすい傾向がある、ということです。
まず将来なりたい職業が「ある」と答えたのは、全体の41.2%でした。その「ある」と答えた中で、父親の働く姿を「見たことがある」かを尋ねたところ、「見たことがある」子どもが52.9%と、「見たことがない」子どもの33.0%を上回っています。これは母親でも同様で、母親の働く姿を「見たことがある」47.3%に対し、「見たことがない」は36.3%でした。
また、親へのあこがれが強い子どもほど、将来なりたい職業に就くために工夫や努力をしているようです。将来なりたい職業に就くために工夫や努力をしているか、という質問に対し、「している」と答えた子どもは全体の52.6%いました。
これを、親に対するあこがれとの相関を見てみると、父親を見て「あんな大人になりたい」と感じている子は、工夫や努力を「している」割合が57.4%と増えています。一方「あんな大人にはなりたくない」と感じている子では、「している」割合が51.4%と減っています。やはり母親でも同様で、「あんな大人になりたい」と感じている子は工夫や努力を「している」が60.5%、「あんな大人にはなりたくない」と感じている子は「している」割合が46.9%と差が見られました。
そして、高校生のなりたい職業ランキングは、男女ともに第1位が「教師」でした。親以外の大人で、働いているところを身近に見られるのは先生ですし、それも影響しているのでしょうか。子どもたちの将来のためにも、あこがれてもらえるような大人でいるようにしたいですね。