東京都文京区の竹久夢二美術館で、「女性の袴」をテーマとした展覧会が開催されています。
今では女子大学生の卒業式のスタイルとして定着している女性の袴姿ですが、近年は小学校の卒業式での袴着用も話題となっています。
袴姿は、宮中の装束に由来し、明治~昭和初期、およそ100年前には女学生の通学服として、時代を象徴する装いでした。
女袴の歴史を紐解くと、女子教育の歩みも見えてきます。女性の袴が認められるまでには紆余曲折があり、また、袴は女学生だけでなくむしろより長く「働く女性」の装いでもあったことから、ジェンダーレスで活動的な衣服としての側面もうかがえます。
「はいからモダン袴スタイル展」では、和装から洋装へ移り行くはざまの短い期間に花開いた袴姿を、竹久夢二や高畠華宵が描いた絵、当時の雑誌、写真などの資料で展示しています。さらに袴実物もまじえての展示で、その魅力や意義に迫った展覧会となっています。
「はいからモダン袴スタイル展」は、3月29日まで開催されています。