文部科学省では、「全国学力・学習状況調査」の集計結果データ(個票データ 及び 匿名データ)を大学等の研究者や公的機関の職員等に一定期間貸与する仕組みを設けています。この度、EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング:制作の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化した上で合理的根拠に基づくものとすること)を今後も推進する観点から、「全国学力・学習状況調査」の個票データ等のより一層の活用と、多様な研究の進展とその成果の教育施策等への還元を促進しつつ、今後も「全国学力・学習状況調査」を円滑に実施して行くべく、「『全国学力・学習状況調査』の個票データ等の貸与に係るガイドライン」を改定しました。
2019年度の個票データの利用申出受け付けは、2019年9月17日(火)〜10月15日(火)と、12月中旬〜1月中旬の2回を予定しています。また、匿名データの利用申出は随時受け付けています。
ガイドラインの中で、まず貸与に際しての基本原則は「全国学力・学習状況調査の目的に沿った貸与」であることとされています。よって、以下の1、2のいずれかに該当することが確認されます。
1.我が国の児童生徒の学力、学習状況又は生活習慣等の把握・改善を目的としていること。
2.我が国(又は教育委員会)の教育施策の改善・充実に資することを目的としていること。
この他、貸与に関しての秘密保護及び適正管理の確保、申出者の範囲、利用期間、申出を承諾する場合・承諾しない場合、承諾後の貸与の手続き、利用実績報告書について等、個票データ等の貸与に関する注意事項、一連の流れといった内容です。申出者だけでなく、その所属する組織の管理措置についても細かく書かれており、個人情報を貸与するにあたって厳密な管理を求めていることが分かります。調査を単なるテストではなく、教育・施策に活かすために役立ててほしいですね。