連載

授業で役立つタブレット活用 
試行錯誤から"いい感じ"の日々へ<大分市立大在中学校 望月陽一郎教諭>

(最終回)先生が変わる、生徒が変わる〜「いい感じ」の使い方

ある日、理科の先生たちから相談を受けました。

「授業で、先生の使っている『ランダムフラッシュカード』を使ってみたいのです。時間があるときに、使い方をレクチャーしてくれませんか?」

「ランダムフラッシュカード」で生徒の活動と先生の活動が変わる

理科の授業で子供たちが「こんなに覚えるの?」「覚えきれない!」と口々に言ったのはたくさんの化学式。それらを一覧にしたワークシートも作りましたが、それでも覚えるのは大変。

さらに工夫して、子供たちが自分たちで能動的に覚える活動にするには?

・グループ活動
 ・シンキングツールとしてのタブレット

というキーワードをもとに、スライドを使ったデジタルフラッシュカードを作りました。

しかし、いつも同じ順番に問題が出てしまうのでは、順番に覚えてしまい、本当に覚えたことにはなりません。

そこで、スライドショーのたびに、出題順を自動的に入れ替えるランダム機能を組み込んだ「ランダムフラッシュカード」教材を作成しました。

使い方を説明してタブレットを子供たちに渡すと、さっそくグループ内で練習が始まりました。1人が手に持って操作してみんなで答えたり、順番に解答者になったり。

最後に、大型テレビに映した私のタブレット画面のフラッシュカードで、全員で一斉に答えて確認。小テストをしたところ、ほとんどの子供たちが結果の良さに、いい表情を見せてくれたのです。

振り返りシートには、「ランダムな問題でよかった」「最初は難しかったけど、覚えることができた」と、「いい感じ」の感想が並びました。それを他の理科の先生に話したところ、「使ってみたい」ということになったわけです。

タブレットとWBで今後も取組を継続

「1学期でこのタブレットは返さないといけないから、それまでに一生懸命覚えよう!」

借りているWindowsタブレットを返却するため、次の工夫は、学校のiPadとグループホワイトボードの連携です。

まだまだ「いい感じ」探しの日々は続きます。

 

【2015年7月6日】

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