幕末の蘭学導入からつながる進取の土壌が生きている。「iPad40台の試行的導入」時から、興味関心を高め、その利活用の可能性を探った。総務省絆プロジェクトの取り組み、電子黒板・電子教科書の導入と続いた。緊張感と期待感に満ちた研修が教室の空気を変えた。「電子黒板などが使われるようになって、わかりやすくなったか」という問いに8割の子どもたちが「そう思う」と答えている。
県のICT教育推進事業とも連動して進めたい。市HPはFacebook化され、機能を発揮している。市民の理解の上に、ICT教育が推進できることは有難いことである。
先生方の勉強会も起ちあげてもらった。校内の研修に加え、自主的に学び合う先生方に感謝している。
ツールとして活用するのは人である。普遍化が進んだソフトでも、指導に合った選択・調整が求められる。利活用の根底は、「少しでも解ってくれるように」という教育への思い(教育愛)である。そこから生じる「もっといい方法がある」という創意であろう。授業のデザインそのものに関わるからなおさらである。
ハード・ソフト面での整備、研修、支援員の配置等々進むほどに課題も自ずと生じるが、子どもたちのあの目の輝きに励まされ、推進していきたい。
本市は、豊かな人間性と創造性・国際性を備えた人材の育成を目指すとともに、たくましく生きる力を育む教育を推進しています。
この教育を推進するにあたり、「確かな学力」の育成のために、学校ICT教育に取り組んでいます。
本市の学校ICT教育環境は、文部科学省及び総務省の事業を活用し、電子黒板や児童生徒用タブレットPCなどのICT機器の購入やすべての教室及び屋外からも無線LANによるインターネットに接続できるインフラ整備を行いました。
そして、児童生徒が日常的に活用し、主体的・協同的に学ぶ場を設定することができ、学力の充実や情報活用能力の向上を図りました。
また、教師の校務用PCの購入をはじめ、教職員ネットワークの構築、児童生徒の名簿・出席・成績管理システムや教職員の出勤・出張等の服務管理支援システムを導入し、教職員の公務の負担感軽減を図っています。
この環境の活用にあたっては、教師・児童生徒のすべてに、人吉市情報セキュリティポリシーに基づいた管理と運用の徹底指導を行っていることは言うまでもありません。
現在、各小・中学校では、「ICT機器を活用した指導方法の工夫」を研究テーマとして取り組んでいます。
このような研究の成果と実践を参考に、さらに児童生徒の情報活用能力の向上や、わかりやすい授業を展開することによる、学力の充実向上を図って参りたいと思っています。
石垣市は、日本列島の最南西端にあり1市2町11有人島からなる八重山諸島の拠点で、約5万人の人々が居住し、隣国の台湾や東南アジアの国々のみならずアジア・太平洋地域に開かれた位置にある国境の町です。今年3月には新石垣空港も開港予定の八重山諸島の観光、経済等の中核都市です。
さて、東京から約2千キロメートルも離れた本市にとって高度通信情報化社会の到来は歓迎すべき事象であり、その恩恵を観光など産業振興、地域活性化に活用しうる人材の育成は焦眉の課題です。また、巧妙化、増大化しているサイバー犯罪への対応も課題です。それ以上に、島嶼のハンディを乗り越えるためにネットを使った遠隔・国際教育を推進しながら、喫緊の課題である児童生徒の学力向上を強力に進めていかなければなりません。
そこで、学力向上とICT機器の有効活用できる人材育成を図るため、今年度より「情報教育環境整備事業」を本格的に進めています。1年目は、全小中学校の普通教室に電子黒板と書画カメラ、小学校用教材ソフトを整備し、校内無線LANとネットワークの再構築を進めます。2年目以降は、デジタル教科書等ソフトの整備とタブレット型PCの整備、ICT教育支援員の配置、校務の情報化等を進めていく計画です。
知識基盤社会を生きぬく力を確かな学力と豊かな感性を育みながら、世界へ羽ばたく人材育成に努めていきます。
【2013年1月1日】