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ニューウェル・ラバーメイド・ジャパン株式会社(東京都)は、2月22日より携帯型電子黒板Mimioブランドの新製品「MimioClassroom」システムを販売開始した。これまでは個別に開発されてきたICT機器を融合的に連携させ、よりインタラクティブな教師と生徒・児童の学習環境を改善する。
「電子黒板」「書画カメラ」「学力検査システム」「記録システム」「ワイヤレスタブレット」
電子黒板 MimioTeach
同システムの基本となる「MimioTeach」は黒板やホワイトボードに取り付けることでインタラクティブな電子黒板にすることができるもの。スクリーンサイズは最大縦横1・5m×2mまで拡大でき、USBか電池により稼動する。備品となるハブをPCのUSBに装着するだけでワイヤレスでPCと連結する。
スリムで軽量のワイヤレスタブレット「MimioPad」は、最大9m離れた場所からも操作できる。
学力検査システム「MimioVote」は、教師が児童・生徒の理解度を確認するシステムだ。手元にあるスイッチを使って解答すると、即座に採点される。
インク・レコーディング・システム「MimioCapture」は、専用ペンを使うことでホワイトボードに記載したメモや図をその場でPCに表示することができる。Windows、Mac、Linuxに対応。
書画カメラ MimioView
1600×1200の解像度をもつ書画カメラ「MimioView」は、オートフォーカス、編集・保存機能など使いやすい機能を備え、LED照明により暗室での作業もできる。
これら6つのシステムを統合するソフトウェアが「MimioStudio」。Flashファイルや音声・映像ファイルを備えており、各種ソフトウェアアプリケーションとの互換性もある。
コミュニティと研修を充実する
▲マヌエル・ペレス氏 |
同システム研究開発責任者のマヌエル・ペレス氏は「各機器を1つのプラットフォームに統合することで、最高に使いやすい教育現場の土台を実現した。より興味を引く、分かりやすい授業展開ができるシステム」と自信を見せる。生まれた時からテクノロジー環境に慣れ親しみ、すぐに新機種への対応できる柔軟性をもつ子どもたちの前で、新たなICT機器を導入することに臆しがちな教師が多いのも国際的な事実であると認めたうえで、ペレス氏は「段階的研修制度とコミュニティの活用を推進していきたい」と話す。
現在用意されているのは3段階に分かれたトレーニング方法だ。第1はネットからダウンロードしたコンテンツを使った自己学習、第2はログインしてオンライン上で無料で直接使い方を習う双方向学習システム、第3にトレーナーの学校派遣。現在は第2段階までが英語で提供されている。
欧米を中心に同システムを使用する教員たちのコミュニティサイト「MimioConnect」(http://www.mimioconnect.com/ja)には約6千人が参加しており、教員同士が授業の仕方や質問、問題点などを自由に共有しあう場として機能している。基本言語は英語だが、日本語では翻訳されたものに限り閲覧することができる。今後、日本語専用のコミュニティを立ち上げる計画だ。
▲ローレンス・ハントレー氏 |
現在欧米・アジア太平洋地域を中心に世界60カ国以上で事業展開するMimioは、アジア地域では特にインド、シンガポール、中国、オーストリア、ニュージーランドなど経済発展の著しい新興国での浸透率は高い。
事業責任者ローレンス・ハントレー氏は「競合他社の製品を同時に扱う代理店ではなく、Mimio製品を専門的に扱う再販売業者を日本中で幅広く発掘し、ある程度自由裁量で販売していただく」ことを計画中だ。今年7月7日から東京ビックサイトで開催される『第2回教育ITソリューションEXPO』にも参加予定。
参照=http://www.mimio.dymo.com/ja-AP.aspx
【2011年3月5日号】