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総務省では、冊子「インターネットトラブル事例集」(以下、「事例集」)を作成した。携帯電話を含め、子どもたちが安心して安全にインターネットを活用していくために、最近の事例とともに、「大人が子どもに伝えるべきこと、そのために大人が知るべきこと、気をつけるべきこと」についてまとめたものだ。
1ページを上下に分けて提示できるデータも提供。 上部は提示用として、下部は解説・説明として活用できる。 |
「事例集」は保護者1000名以上、小中学校の教員100名以上を対象にアンケートを行うとともに、専門家にもヒアリングを行い、「ネット依存」「著作権法違反」などインターネットにまつわる代表的な7分類20事例を挙げた。
各事例は、「最近件数が増えている事例」「深刻な問題になりやすい事例」「犯罪につながる恐れがある事例」がひと目で分かるように3種類のアイコンで分類されている。
冊子は、読んで理解するだけではなく、保護者会や研修会、授業などで活用しやすいように構成されている。1ページの構成は上部と下部に分かれており、上部はイラストによる事例の紹介で、プロジェクターや大型ディスプレイ等で提示、考えさせたり意見を述べたりすることができる。下部は研修講師や教師などが事例の解説や指導についての説明に活用できる。「事例集」は、e‐ネットキャラバンでの活用も予定されている。
総務省では今後、「事例集」の活用について広く自治体等に呼びかけるとともに、電子データはスライド形式も含めて総務省のウェブページ上でダウンロードできるようにする(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/)冊子として必要な場合は、次の問合せ先まで。
総務省総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課 Tel 03・5253・5853。
子どもたちがインターネットを安心して安全に使うためには、大人が知っておくべきことがあります。大人が理解して初めて適切に子どもたちに伝え、考えさせることができるからです。
「事例集」では、注意すべき事柄を列挙するだけではなく、より具体的に掘り下げ、考えるきっかけを提供することを目的に、最近のリアルな事例をまとめました。
20事例をすべて一度に取り上げることは時間的に難しい場合が多いと思いますので、地域や学校の実態、対象者に応じて必要な事例をピックアップ、保護者会や研修会、授業などで活用してほしいと考えています。
子どもたちが楽しく、よりよいコミュニケーションのためにインターネットを利用できる一助になればと思います。
子どもたちのインターネットの安心安全な利用のため、携帯電話を含めインターネットの影の部分について、主に保護者や教職員を対象とした講座。総務省と文部科学省が支援し企業がCSR活動として講師を派遣している。教育委員会や学校、地域の会合などへの講師派遣は無料。講座は1〜2時間程度。詳細=e‐ネットキャラバン事務局(財団法人マルチメディア振興センター)Tel03・5403・1090
【2010年6月5日号】