「伝え合う力」I C T で育む
「T V コンバータ」活用、アナログT V でプレゼンも
平成20年度研究発表会「伝え合う力を育むために」
神奈川県大和市情報教育推進校 中央林間小学校
神奈川県大和市立中央林間小学校では11 月14 日、平成2 0 年度研究発表会「伝え合う力を育てるために」を開催した。I C T を活用した授業が公開されたほか、研究推進にあたり助言等を行ってきた中川一史氏( 独立行政法人メディア教育開発センター教授) による講演やパネルディスカッションが行われた。
中央林間小学校は、大和市の情報教育推進実践校として平成19 年から2年間、情報教育を通して、児童の言語活動の基礎となる「聞く」・「話す」・「書く」力の育成をめざした授業実践に取り組んでいる。研究テーマは「伝え合う力を育てるために」。ICTを授業に取り入れることで、授業改善に役立たせて学習効果を高めるとともに情報活用能力や「伝え合う力」を育むことがねらいだ。
テレビコンバータでアナログテレビを有効活用。大きく映すことで子どもの集中力、理解度も高くなる |
5年生の授業「伝え合って考えよう」では、地球温暖化について調べてきた内容をグループに分かれ一人一人発表した。各グループはプロジェクタでスライドに投影する代わりに、ノートPCとアナログTVを1台ずつ活用。「テレビコンバータ」(バッファロー製)を利用してPC画面をアナログTVに映し出すことで、聞き手の児童は発表者のスライドを参照しながら発表内容を確認できる。
3年生の授業では、社会科の単元「昔っておもしろい」が行われた。昔と現代で炊飯器やアイロン、電話にどのような違いがあるのか、子ども達は実物を実際に見せたり、写真データを貼り付けた「しらべカード」(「なに」「どう」「だれ」「いつ」を記入) を書画カメラ付きプロジェクタ(日本アビオニクス製)で投影するなどして説明した。
「電話をかけてみたい人は?」
大内教諭の声に教室では多くの手が挙がった。電話についての発表では、実際にダイヤル式の黒電話が教室に持ち込まれた。初めて操作した子どもたちは「ジャージャーと音が鳴るところが楽しい」、「ツルツルした手触りで重く感じた。今の電話と比べてずいぶん変わっている」と感想を述べた。
子ども達は資料をプロジェクタから投影する操作も手馴れたもの。元気よく積極的に発表する姿が目立った |
【2008年12月6日号】