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わが国の教育サービスの標準化(質保証)に向けた新たな展開!? ISO国内委員会が発足

グローバル化が仕事面だけでなく、教育面でもひたひたと浸透している。

ユネスコによると、世界の留学生数は現在250万人以上で、2025年には750万人に増加する見込みだ。商品やビジネスマンの移動だけでなく、多数の学生が国境を超えて他国の大学等機関等で学ぶ時代だ。
ちなみに、日本の大学も中国に約30大学が現地事務所を構えている。

  本文のタイトルの「 わが国の教育サービスの標準化(質保証)に向けた新たな展開!? ISO国内委員会が発足 」は少し先回りしたタイトルになっているかもしれないが、ISOにおけるはじめての教育サービスの国際標準化に取り組むISO/TC232(人材育成と非公式教育サービス)国内委員会(委員長= 宮澤賀津雄氏)の第1回委員会が昨年12月末に開催された。

  ISOで第232番目に設置された専門委員会で、第1回総会が昨年3月にドイツで開催され、その後11月にTC232/WG1の第1回会合がドイツで開かれた。

  日本からも野島久雄委員(成城大学 )、宮澤賀津雄委員(早稲田大学 )が出席し、ヨーロッパやアメリカ などの政府機関や人材育成事業者、大学関係者が参加した。

  ISO/TC232で特に焦点となるのは職業訓練サービス、従業員教育プログラムである。域内の労働者が活発に国境を超えて移動しているEUにおいては、既にドイツやアイルランドなどで、教育・訓練に関する国内規定やガイドラインを制定し、自国民のみならず 他国から流入してくる労働者の質やその受けた教育の質を測る基準を作っている。

  また、米国においても昨年、同様な教育サービス基準が制定され民間教育機関や大学における実務教育などを対象とした質保証のガイドラインとして導入が始まった。

  ISO/TC232国内委員会は、第2回委員会を3月に開催する。今後、国際標準化に向けた国内方針についての検討、諸外国における国内基準やガイドラインの調査・分析、日本代表としてTC232への出席などを行っていく。