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留学生の受入れ2割増 第2外国語の開設も5割増

 外国からの教育旅行の受け入れ者数が7割増加、外国人留学生の受け入れも2割増加し高校段階における国際交流が多面的に進んでいることが、文部科学省の平成18年度高校の国際交流の状況調査で分かった。

  調査は、高等学校及び中等教育学校の後期課程(以下高校と略)を対象に隔年で行っている。

  学校訪問を伴った教育旅行の受け入れは前回調査(平成16年度)に比べ、受け入れ者数が約7割増加し3万363人に、受け入れた高校も延べ1179校になった。また、外国人留学生(3か月以上)の受け入れも、受け入れ者数が約2割増加し、受け入れ校数は1187校に。英語以外の外国語の開設も、開設学校数が約5割増加し2042校になった。

  調査の概要は次の通り。
  〈外国への修学旅行〉 外国への修学旅行を実施した高校は延べ1384校(公立541校、私立843校)。行先は34カ国にわたり、参加生徒数から見るとオーストラリアが最も多く、266校3万8832人、次いでアメリカ227校2万8754人、韓国193校2万4162人、シンガポール137校2万541人の順。また、参加者数は、延べ17万7750人(平成16年度16万2299人)で、前回調査より9・5%増加した。

  〈学校訪問を伴う外国からの教育旅行の受入れ〉 外国からの教育旅行(引率者と生徒で構成される団体等で学校を訪問したものを指し、研修旅行・留学など個人的なものは除く)を受け入れた高校は、延べ1179校(公立748校、私立431校)。訪問国は50カ国にわたり、韓国からの訪問者が最も多く、9472人、次いで台湾6667人、中国4347人、オーストラリア3039人の順となっている。訪問者数は延べ3万363人(平成16年度1万7743人)で、前回調査より71・1%増加した。

  〈姉妹校提携〉 外国の学校と姉妹校提携(平成19年5月1日現在)を結んでいる高校は943校、提携先は46カ国にわたり、国別ではオーストラリアが最も多く414校、次いでアメリカ309校、韓国214校、ニュージーランド208校の順。また、姉妹校提携を結んでいる学校は延べ1679校(平成17年5月1日現在1758校)で、前回調査より4・5%減少した。

  〈生徒の留学(3ヶ月以上)〉 外国の高校へ留学した高校生は、3913人(公立1330人、私立2583人)、行先は、45カ国にわたり、アメリカが最も多く1501人、次いでカナダ617人、オーストラリア600人の順となった。留学生徒数は、平成16年度と比べると11・1%減少した。また、派遣学校数は、延べ2004校(平成16年度2224校)と9・9%減少した。

  〈生徒の外国への研修旅行(3ヶ月未満)〉 外国へ研修旅行した高校生は延べ3万626人(公立1万3054人、私立1万7572人)(平成16年度3万4782人(公立1万4109人、私立2万673人))、実施学校数は1795校(公立1134校、私立661校)にのぼる。行先は、47カ国でオーストラリアが最も多く1万204人、次いでアメリカ5647人、カナダ3570人、イギリス3352人の順となっている。また、研修旅行生徒数については、平成16年度と比べると11・9%減少した。

  〈外国人留学生(3ヶ月以上)の受入れ〉
  日本の高校が受け入れた外国人留学生は、延べ1866人(公立687人、私立1179人)(平成16年度1518人(公立568人、私立950人))、留学生の出身国等は67カ国となっており、出身国等別に見ると中国が最も多く371人、次いでアメリカ266人、オーストラリア223人、ドイツ144人の順となった。また、受入れ者数は、平成16年度と比べると22・9%増加した。また、受入れ学校数は延べ1187校(平成16年度1021校)と16・3%増加した。

  〈外国からの研修旅行生(3ヶ月未満)の受入れ〉 高校における外国からの研修旅行生の受入れ(語学等の研修や国際交流等を目的として、外国からの高校生等を3ヶ月未満の期間において我が国の高等学校に受け入れることをいう)は延べ3986人(公立2171人、私立1815人)(平成16年度4068人(公立1910人、私立2158人))、研修生の出身国等は59カ国で、出身国等別に見るとオーストラリアが最も多く1021人、次いでアメリカ1017人、韓国452人、ニュージーランド269人の順となった。

  また、研修旅行生の受入れ者数は、平成16年度と比べると2・0%減少した。

  〈英語以外の外国語の開設(平成19年5月1日現在)〉 英語以外の外国語を開設する高校は延べ2042校(公立1403校、私立639校)(平成17年5月1日現在1355校(公立944校、私立411校))で、開設言語数は15言語にのぼる。

  主な言語としては、中国語が最も多く819校(平成17年5月1日現在553校。以下同じ)、で履修者数は2万1264人となっている。次いでフランス語393校(248校)1万59人、韓国・朝鮮語426校(286校)8865人、ドイツ語157校(105校)3898人の順となった。また、開設学校数は、平成17年5月1日現在と比べると50・7%増加した。