25年の作品を振り返る アジアの子どもたちの絵日記展 9/19まで

50周年を記念して開催―三菱広報委員会

三菱グループ関連企業39社で構成される三菱広報委員会がこの9月で50周年を迎えたことを受け、同委員会では平成2年より開催してきた「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」のこれまでの作品を振り返る「アジアの子どもたちの絵日記展」を9月9日から19日まで開催。9日には東京・丸の内にある丸ビルでテープカットが行われた。

アジアの子どもたちの絵日記展
華やかなテープカットで幕開け

「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」は、アジアの子供達が絵日記を描き、読むことで識字教育に結びつくことを期待して、国連識字年に賛同して始まったもの。8か国・地域から始まり、第11期には24の国・地域から集まった。応募総数は63万5511点に上る。

この25年の間にアジアでも政治、経済、文化が大きく変わり、また、生活事業や災害など様々な状況が子供達の作品にも表れている。

アジアの子供達に感謝

展示のオープニングに際し三菱広報委員会の小林建司幹事長は「三菱広報委員会の中でもこの事業はユネスコと25年活動を継続してきた重要な活動。これまで関わってくれた多くの方々、素敵な作品を送ってくれたアジア各国の子供達に感謝したい」とあいさつ。

同コンクールは、アジア太平洋ユネスコ協会クラブ連盟及び(公社)日本ユネスコ協会連盟との共催で行われてきた。

日本ユネスコ協会連盟の野口昇理事長は「絵日記は日本独特の文化。言葉はわからなくても様々な国の文化・文字に接していくことに意味がある。本事業を通じてたくさんの文化や生活習慣を知ることが平和に貢献していくのではと思っている」と語った。

コンクールを通じて 外に目を向ける力を養う

平岡真穂氏
日本の初代グランプリ・平岡真穂氏

テープカットには、第4期の日本グランプリを受賞した平岡真穂氏も参加。第3期までは日本のグランプリは設けられておらず、日本の初代グランプリ受賞者でもある。

この日29歳を迎えた平岡氏は、10歳の時に応募。「当時、絵画コンクールにたくさん応募していたが、このコンクールは私にとって特別だった。横浜でアジアの他の国の子供達と交流したが、モンゴルの友達は水をeみに何日もかけることを聞き驚いた。もっと外に目を向ける必要があると思い、それは今の生活にも生きていると思う」と話す。現在はテレビ番組や美術デザイナーとして第一線で活躍している。

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同展は東京駅丸の内口の丸ビル1階マルキューブ&行幸地下ギャラリーの2会場で行われ、第1期から11期までのグランプリ受賞作品206作品の原画を展示。

【2014年9月15日号】

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