絶景の高津戸峡 |
群馬県の東部・みどり市は、旧笠懸町、旧東村、旧大間々町が合併した南北に広がる自然豊かな街。浅草駅からは特急で赤城駅まで約2時間。日本の歴史を変えた岩宿遺跡、星野富弘さんの優しさであふれる富弘美術館は、教育旅行利用も多い。これからの季節は渡良瀬川沿いを走る、わたらせ渓谷鐵道の車窓から自然を楽しむ夏休みの過ごし方もおすすめだ。みどり市の豊かな自然、街歩きなど教育旅行の素材をさぐった。
黒曜石をナイフに 岩宿で古代料理を
みどり市の南にある岩宿遺跡は、昭和21年に考古学者の相沢忠洋氏によって
黒曜石で肉を切る体験ができる |
発見され、日本に縄文時代以前の文化が存在することを科学的に証明した場所。岩宿博物館での学習とともに楽しくおいしく学べるのが、古代料理レストラン体験だ。
土器がない時代は、どのような食事だったのか。礫群と呼ばれるまとまった焼け石が発見されることがあったため、石を焼いてその余熱で蒸すなどの調理がされていたと考えられている。
この日は、黒曜石をナイフのように使い肉を切り、野菜とともにホウ葉で包み熱した石の上で蒸し焼きにした石蒸し料理、竹に生地を巻きつけて焼いたドングリパンなどの古代料理を体験。小中学生もよく体験に訪れているという。
銅山の宿場町 大間々で街歩き
岩宿遺跡を北に向かった大間々地区は、かつて足尾銅山から銅を運んだ銅山街道の宿場町として栄えた。街を歩くと旧大間々銀行から博物館となったコノドント館、近藤酒造や岡直三郎商店の醤油蔵など、見ごたえのある街並みが続く。
優しい絵と言葉があふれる富弘美術館 |
街の中心地から5分程度歩くと、関東の耶馬渓とも言われる高津戸峡が見えてくる。20分ほどの遊歩道からは、絶景が見られる。
また、桐生駅と栃木県の間藤駅を結ぶわたらせ渓谷鐵道は、駅舎や橋梁、トンネルなど38施設が国の登録有形文化財に指定され、沿線には駅に隣接した温泉、列車のレストラン、草木ダムなど観光施設が多い。
教育利用の多い 富弘美術館
なかでも、小中学生の教育利用が多いのが、富弘美術館だ。不慮の事故により教員として子どもたちと接することができなくなってしまった星野富弘さんだが、入院中に口に筆を加えて文や絵をかき始めたことが評判を呼んだ。
1991年に美術館を開館し、多くの子どもたちの心に優しい言葉と絵が響いている。現在は、2005年には開館したシャボン玉をイメージした新しい美術館となっている。事前学習用のビデオの貸出しなども行う。
【2012年7月16日号】