学校給食Q&AB 個別のメニューでの対応も
足立区立西新井中学校 栄養士 前田啓子
Q 子どもの好き嫌いに対して、学校ではどのような対応をしているのですか。またアレルギーのある子どもに対して、何か対処はされているのでしょうか。
給食の様子をみていると、パンや白いご飯は食べてもそれ以外の料理が食べられない子がいる。好き嫌いは、1つや2つあるとしても、給食を全く手をつけないでやめてしまう極端な偏食のある子に対し、担任の先生は日々心を痛めている。無理に食べさせることはないが、一口ずつでも食べられるよう励ましながら、きめ細かな個別の指導をくり返している。全体の指導としては、嗜好調査をし実態把握により学級指導の資料としている。バイキング給食や予約給食を実施し、画一化した給食から脱皮し、楽しく食べ、食物に関心を持たせ、自分の健康は自分で守れるよう、体験的な給食をすすめている。試食会や料理講習会を実施し、食事作りの参考にしてもらう。給食だよりを発行し、食生活への関心を高めるための努力をしている。学校としては、家庭と協力しながら、一人でも多くの子どもが、食べることの楽しみを感じ、健康に良い食べ方を学び、生き生きと学校生活がおくれるよう種々の取り組みをしている。
アレルギーの子どもへの対応
〇新学期、全家庭にアレルギーの実態調査を実施。食物アレルギー児を把握する。
〇食物アレルギーのある子の親と面談。給食では、基本的には、適切な医師の指示により個別の対応をしている。きちんと病院で受診し、医師の診断書が必要である。(親の思いすごしであることが多く、素人判断は禁物。)
〇診断書をもとに親と面談。献立のチェックをする。合わせて、学級担任と打ち合わせ、学級指導での配慮と理解を願う。
(重要)
〇給食では、その日の食品を有効利用し、個別の鍋等を使用し、きめ細かく対応。
〇家庭においての指導として、@同じものを大量に食べない。A毎日違った種類の食べ物をバランス良くとる。B食べすぎに注意し、よくかんで食べ消化を助ける。Cできるだけ無添加の食物を選ぶ。D主食・副菜など数種類の料理をとるなどの食卓でのポイントを参考にしてもらう。
今まで、13名の子どもの対応をしたが、いずれも、良い方向にすすんでいる。
足立区立西新井中学校 栄養士 前田啓子
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