環境に取り組む企業第23回
創業から循環型企業
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平成12年4月19日20日21日の3日間、全国1232のミスタードーナツフランチャイズ店舗から無作為に摘出された20店舗に対して、国際環境管理・監査規格「ISO14001」の日本能率協会による最終現地審査が行われていた。
「FC本部をはじめ私たちも本当に緊張した3日間でした。もともとフランチャイズシステムは販売手法から管理までマニュアルに合わせて運営するので「規格を守る」ことに慣れていたとは思いますが、ファーストフードチェーンとしてはわが国で初めて千店以上の認証を受けるわけですから本当に神に祈るような気持ちでした」(落合修環境推進本部本部長)。結果は見事に合格。これによって1998年4月、環境国際規格認証取得の方針を打ち出してからわずか3年で生産本部と31の工場(ダスキンの全工場)に加えて、ミスタードーナツFC本部と全国1232店のミスタードーナツショップの認証を完了したのであった。
株式会社ダスキン。資本金107億250万円、企業集団売上高5005億円(本社大阪府吹田市豊津町1ー33 千葉弘二社長)の大企業も、1963年2月資本金1000万円で設立された小企業であった。
ダスキンの経営理念
一日一日と今日こそは
あなたの人生が
(私の人生が)
新しく生まれ変わる
チャンスです
自分に対しては
損と得とあれば
損の道をゆくこと
他人に対しては
喜びのタネまきを
すること
我も他も
(私もあなたも)
物心共に豊かになり
(物も心も豊かになり)
生きがいのある
世の中にすること
合掌
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「祈りの経営」と呼ばれるダスキンの経営哲学は、社員を「働きさん」(ハタをラクにする)、給料を「お下がり」、賞与を「ご供養」と呼び、役職はあるが社員に上下なしの徹底した企業風土を築き上げている。
「もったいない」という発想からリサイクルのレンタル事業が生まれ、省資源、循環サイクルの国が提唱する「循環型企業」を創業時から実践していたことになる。
ダスキンは今年から「リデュース」「リフューズ」「リユース」「リサイクル」の環境を守るための4つのR作戦を企業集団の総力をあげて展開する。昨年は吸塵・給水マットの製造でペットボトル125万本分の再資源化を実現。「21世紀も地球環境に許されて生きる企業であるために」謙虚だが決意を込めた言葉に企業の姿勢が伺える。
(教育家庭新聞2000年6月24日号)
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