文部・郵政のインターネット活用懇談会が提言

6項目の環境整備求む

今後図書館や教室接続も視野に

文部省と郵政省の両省による「教育分野におけるインターネットの活用促進に関する懇談会」(座長=石井威望・慶應義塾大学教授)は6月17日、第6回懇談会を開き、町村文部大臣と自見郵政大臣に提言を手渡した。町村文相は、「文部省と郵政省がはじめて懇談会を持ち、こうして提言を頂いたことは喜ばしい」としながら、自ら視察した東京・三鷹市の事例や有害情報への対策の問題などについて語った。

提言は、「子どもたちがもっと自由にインターネットを活用できる環境づくりを目指して」を基本目標にしながら、具体的な促進策として、以下の6点を上げた。@各種団体や企業、国などによるインターネット上の教育情報(コンテント)の充実A違法・有害な情報へ対応するためにフィルタリングソフト技術の研究開発B学校におけるインターネット活用体制の充実C学校に対する支援体制の充実D通信回線の高度化E通信料金等の負担の軽減。

このうち、Bについては、すべての学校図書館と普通教室にもコンピュータを設置し、それぞれインターネットに接続する、とある。 現在、進行中の教育用コンピュータの新整備計画は平成11年度で一応終わる。文部省の担当者は、「新整備計画以後の整備の方向性が示されたと考えている」とした。 また、Eについては学校等を対象とした通信料金の割引制度の導入や学校などに限った昼間の定額料金制の導入について検討することが必要とした。 この学校等向け特別料金の導入について、郵政省では今夏に通信事業者などに提言の趣旨を説明、前向きな検討を求めていく。

(教育家庭新聞98年7月4日号から)